【新潮流】「リアル店舗」で銀行が生き残る、たった1つの方法

2018/8/25
「支店の活動範囲は、その町の教会の塔から見えるところまで」
これは、ある外国の銀行が経営戦略の基本に据えている、「狭域密着路線」を意味する言葉だ。
狭域密着というと、日本の場合は地域金融機関、なかでも信用金庫や信用組合という協同組織金融機関を思い浮かべるかもしれない。
しかし、この銀行は全国に460以上の店舗ネットワークを構築した、大手銀行だ。日本の三井住友銀行の国内本支店数が441カ所だから、ほぼ同等の規模である。
総資産規模は、日本円にして、実に42兆円。これまた日本のりそなホールディングスにほぼ匹敵している。
この銀行は、スウェーデンのハンデルス銀行。北欧を代表するユニバーサルバンクの一角だが、彼らの支店の位置づけは冒頭の言葉通り「徹底した地域密着の拠点」であり、「支店こそが銀行」という思想だ。