日本の大企業からイノベーションが生まれなくなった理由はほぼ解明できた
コメント
注目のコメント
昔、大企業にいるか、大企業とお付き合いしている頃のこと。
「新規事業は初年度に1千万円、3年後に1億円で単年黒字化、5年後に10億円」という命題がありました。
今思うとビックリなのですが、それが大企業の考えるイノベーションだったんだなと考察します。僕も中にいるときはそれが当たり前だと思っていました。
今のスマート農業における弊社のポジションと業界把握があれば、そのような絵を描けるかもしれませんが、業界のお勉強から始める素人の方が、いきなりフレームワークに当てはめたビジネスモデルだけで、絵を描くなんて、無理があると思います。
まさにアンゾフのマトリクスでいう「多角化で業界への迷惑を顧みずに収益をあげろ」といっているようなもの。そこに社会課題の解決はありません。
僕らの業界で言うなら「地域にいる新規就農者が六次化して稼ごう」というくらい、「大企業がイノベーションを生もう」というのは難しいのだと思います。
逆を言うと、業界でのポジショニングを取った後に、そこを基点に新規事業を仕掛けるのであれば、イノベーションを生む可能性が高まるのかも。もちろん、意思決定のスピードなど、必要なピースが全て埋まった状態が前提です。日本企業の意思決定は時間を消費して時間がなくなったから、雰囲気的に誰も反対していないこれに決めましょうという、「時間の消費と会議の雰囲気」であって、誰も意思決定していない場合が多いと。意思決定できる人が組織の中に存在していない状態なんですね。
「そんなことはとっくの昔から知っている」
「なんだ、よくある話じゃないか」
と思う方もいるでしょうが、それでもなお「どんな理由や経緯でこういう現状になってしまったのか」を改めて分解して捉え直すことは何度でも重要だと思います。