【髙島郁夫】ビジネスのパフォーマンスを高める「ツール」としてのメガネとは

2018/8/27
刻一刻と変化する現代において、ビジネスの成功に欠かせないのは幅広い視野と瞬時の判断力。そんな中、三井化学が次世代アイウェアとしてこの秋から全国展開を予定しているのが最新電子メガネの「タッチフォーカス(TouchFocus)」だ。

フレームのタッチセンサーに触れるだけで、瞬時に遠近の切り替えが可能。見るものに合わせて複数のメガネをかけかえる煩わしさを解決し、スピード感のあるビジネスをサポートする全く新しいメガネといえる。
このタッチフォーカスを体験してくれたのが、Francfranc代表取締役 社長執行役員の髙島郁夫氏だ。『遊ばない社員はいらない』という著書もあるように、好奇心旺盛で仕事にも遊びにも全力投球の髙島氏。
休日はスポーツに熱中し、オンタイムのビジネスシーンではスピード感あふれる決断で数々の事業を成功させてきた。テクノロジー分野にも関心を寄せている髙島氏にとって、新発想のメガネ、タッチフォーカスは、まさにこれからの時代を感じさせるアイテムとなったようだ。
ストレスなく、いつでも目がよく見える状態でいられることが、ビジネスのパフォーマンスにどのような影響を与えるのか? タッチフォーカス体験とともに語ってもらった。

ビジネスコンディションを整えるオフの過ごし方

髙島 私はもともと運動が好きで、普段から健康には気を使っているほうです。健康は、いつも自分の隣にあるものという感じですね。
特に40代後半でトライアスロンを再開してから、健康への意識がさらに高くなったと思います。
仕事のパフォーマンスを上げるには、ビジネスと健康のバランスというのが、すごく重要です。ですから、スポーツを楽しむことで、気持ちをリフレッシュして、仕事に全力で向かう。それが私流のビジネスコンディションの整え方ですね。
スポーツは1年を通して、季節ごとにいろいろやっています。トライアスロンは春でシーズンが終了したので、今は、土曜日はジムで体力づくり、日曜日はサーフィン。冬になると月に1、2回はスキーに行きますね。
来春は東京マラソンに出るので、この秋冬はマラソンに力を入れようと今から楽しみにしています。
もちろん、健康づくりにそれだけ気を使っていても、年齢とともに、どうしても不調を感じる部分も出てきます。目もそのひとつで、40歳を過ぎたあたりから乱視や遠視が気になるようになってきました。
それまではずっと視力がよかったのですが、メガネをかけるようになって、かれこれ15年くらいでしょうか。

「すごいメガネが出たもんだ!」

今回、タッチフォーカスの話を聞いたとき、まず思ったのが、「面白そうだな」ということ。フレームをタッチして遠近の見え方を変えるというのが、どんな仕組みなのか、とても興味がありました。
最新技術を搭載した液晶レンズはどんなふうに見えるのか、体験するのが楽しみでワクワクしていました(笑)。
自分の視力に合わせたタッチフォーカスを手に入れたときは、ちょっとした感動でしたね。Facebookに「すごいメガネが出たもんだ!」と投稿したくらい。
2週間ほどタッチフォーカスを体験して、実感したのは「とにかく、これは便利だな」ということですね。遠近の調整はフレームに軽く触れるだけで、劇的に見え方が変わります。テレビの画面が4Kに切り替わるようなクリア感がある。
一番、便利だなと感じたのは、やはりスマートフォンを見るとき。私はパソコンをほとんど使わないんです。会議の資料を見るとか、たいていのことをスマートフォンで済ませています。
家でも、朝、起きたら、ベッドの中で2時間ほどスマートフォンを手にとってニュースを見たり、メールを処理するのですが、そういうシーンでもタッチフォーカスがあると非常に快適ですね。
特にスマートフォンの画面をわざわざ拡大しなくても、そのままレイアウトの全体像がクリアに見えるのがいい。おかげで会議資料も素早く読めるし、新聞の縮小版や雑誌などを見るのにもぴったりです。

集中力や判断力は「見え方」で変わる

レストランで会食をすることも多いんですが、これまで薄暗いレストランでは、メニューの小さな文字が見づらいことも多かったんです。
そういう見えづらい条件がそろっているような場所では、タッチフォーカスのクリアな見え方、切り替えの利便性というのがよくわかります。
それに、見え方をタッチで切り替えるという操作もスマートで簡単。近くを見たいな、というときにフレ−ムに軽く触れるだけでいい。見るものに合わせてタッチするというのを体がすぐに覚えてくれます。
目が見えづらいと、やはり、仕事に影響する部分はありますね。手元を見るときと、遠くを見るときで、メガネをかけかえるのは、煩わしいですし、見えづらさから集中力が途切れてしまうこともある。
“見る”というのは、一瞬の作業。それだけに、瞬時にスピード感をもって判断することが求められるビジネスパーソンにとって、いつもクリアに見える状態でいるということは大切です。
タッチフォーカスをかけていることを話したときの周囲の反応は、みんな「どんな感じなの?」と興味を示してくれます。
友人や知人と飲みに行ったときなんか、何にも言わずに「ちょっとかけてみてよ」とタッチフォーカスを渡すんです。
それで、フレームのセンサーをタッチして切り替えると、みんな「おおーっ」って(笑)。スマートフォンの文字がぐっとクリアになると、見え方の違いに感動していましたね。

使い勝手とデザインをスマートに両立

身につけるものは、やはりセンスを大事にしたいと思います。
テクノロジー搭載というと、近未来的なデザインに転びがちだけど、ベーシックなもののほうが普段使いしやすい。あまり奇をてらったデザインや、ひと目で遠近両用メガネとわかるのは、どうしても抵抗がありますから(笑)。
タッチフォーカスのデザインはごくシンプルで、誰にでも似合うものだと思います。カジュアルでもフォーマルなファッションでもカバーできるのもいい。
センサーのタッチ部分が、デザイン的にも程よいアクセントになっていて、全体の印象を損ないません。使い勝手とデザインをとてもスマートに両立していますね。
個人的には鼻に当たるパッドの部分がフレームと一体型になっているメガネが好きなので、そこはデザイン的にリクエストしたいところです。
タッチフォーカスは、今のところ、鼻あて部分がパッド足という金具でつがなったフレームデザインの1種類のみ。多分、これからデザインも増えていくと思いますから、そこはどんなフレームが登場するのか今から楽しみですね。

AIと液晶技術がメガネのあり方を変える

タッチフォーカスの魅力は、これまでのメガネから一歩先を行く技術を実現したこと。近い将来、AIが搭載された液晶レンズで、その時に見たいものが見たいようにクリアに見える世界もやってくるでしょう。
自分で見え方を調整する必要もなくなり、液晶レンズが自動で視線にピントを合わせてくれるようになるのでは? タッチフォーカスの登場に、そんな未来への期待を感じましたね。
もうひとつの可能性としては、液晶がさらに画期的にクリアになっていくことで、ほかの人の状態が把握しやすくなるかもしれません。
顔色、表情、目の動き。そういうことが鮮やかに見えると、人の心の動きも想像しやすくなる。それがビジネスシーンで活きてくることも大いににあると思います。
見える世界がクリアになっていくことで、さらにいろいろなことに挑み続けたいという意欲が刺激されるかもしれませんね。
テクノロジーの進化が、人間の目の見え方をあらゆる点で変えていく。そんな世界が、もう実現しつつある。
タッチフォーカスの登場には、我々自身の生活の変化やメガネ業界の大きな変革への期待を強く感じました。
(執筆:工藤千秋 編集:奈良岡崇子 撮影:大畑陽子 デザイン:星野美緒)