【スプツニ子!】斬新な発想の原点は「共感力」

2018/8/6
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたちが、時代を切り取るテーマについて見解を述べる連載「イノベーターズ・トーク」。
第150回(全5回)は、アーティストとして、社会・人間・テクノロジーの関わりをテーマとしたユニークなアート作品や映像作品を制作するスプツニ子!氏が登場する。
スプツニ子!氏は、男性が女性の生理現象を理解したいというテーマの「生理マシーン、タカシの場合。」や、人間とカラスの交流をテーマとした「カラスボット☆ジェニー」など、異質なものをつなげるための「共感」を引き出す作品を多く生み出してきた。
2013年に助教に就任したMITメディアラボでは、デザイン・フィクション研究室を主宰。また、2017年に准教授に就任した東京大学(生産技術研究所RCA-IISデザインラボ)では、工学の知識がありながら、まったく違うジャンルをつなぎ、新しい価値を生み出す人を支援しているという。
そんなスプツニ子!氏が、今月15日、16日、東京・代々木公園に100メートルに及ぶ巨大な「レッドカーペット・アート」を出現させるイベントを進めている。
「今回のレッドカーペット・アートは、中東ザータリにあるシリア難民キャンプに建てられた映画館と、現地に住む映像作家たちを応援するイベントです」
そうスプツニ子!氏が言うように、今回のイベントもシリア難民への共感がベースとなっている。
果たして、彼女はどのように共感を育み、どのようにして異質なモノをつなげるアートを次々と生み出してきたのか。
スプツニ子!氏のこれまでの活動から、斬新な作品を生み出す発想の原点を聞いた──。