サービス終了の家事代行「DMM Okan」 理由は「需要高すぎ」
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シェアリングエコノミー無双説に一石を投じる興味深いニュースです。
それほど需要が高いならば価格が上がるだけの話であり、そして、シェアリングエコノミーが企業間の取引コストを低減させる革新性を備えてるならば、家事代行シェアリングの価格が多少上昇したとしても、派遣社員を斡旋している企業よりは価格優位性を保てているはずです。
そうならなかったということは、何を意味するのでしょうか。
考えられる仮説としては、既存事業者が家事代行の需給をマッチングするだけでなく、教育やアフターサポートなど利用者との情報の非対称性を解消する役割を極めて廉価で果たしているということです。
DMMさん側の目線から換言すると、シェアリングビジネスと謳いつつも、既存事業者に負けない品質を保証するためのサポート部門がいつのまにか肥大化して、少ないマッチング件数からの収入が固定費を賄えなくなったのではないでしょうか。
これによく似た現象として、製造業と小売業の間を取り持つ卸売業が不要論が叫ばれて何十年経っても健在であることが挙げられるように思います。シェアエコの肝は供給サイドをどれだけ整えることができるかにある、というのはAirbnbからスタートアップ関係者みんなが学んでいたことではあります。そのためには利用者向けのマーケティングよりも先にやらないといけないことがあり、何をどこで仕掛けるかということもAirbnbが教えてくれていたのではないかという気がします。なお、供給サイドの品質保証については、いくつかやり方がありますが、ユーザーデマンドの度合いの高さというのは日本らしい理由で、うまく谷を越えられなかったということなのかもしれません。
駐車場シェアもサプライサイドをどれだけ獲得できるかが課題になっています。ある場所でイベントがある日は、供給が足りずキャンセル待ちが数百件レベルで出るほど。
現在は営業によって駐車場を増やしています。駐車場の場合大量に土地を持つのは個人ではなく法人なので、営業で増やすことが容易です。
家事代行の場合はサプライサイドが個人なので、どう獲得しているのか気になるところです。DMMに登録していた供給側の方は競合サービスにうつるはずなので、各社チャンスですね。