[東京 27日 ロイター] - コマツ<6301.T>が27日発表した2018年4─6月期の連結業績(米国会計基準)は、営業利益が前年比85.8%増の960億円となり、四半期ベースで過去最高益となった。主力の建設機械・車両部門は北米やアジアを中心に堅調だった。中国向けも売り上げは大幅に増加したが、需要の伸びは想定よりは弱かった。

4─6月期の連結売上高は同15.1%増の6460億円。第1・四半期としては過去最高となった。利益面では物流増に加え、17年4月に買収を完了した米国の鉱山機械大手ジョイ・グローバル社(新社名:コマツマイニング)の一時費用が減少したことなどが寄与した。

中国の4─6月期の建機需要(コマツマイニング除く)は前年同期比55%増。ただ同社の建機の稼働状況データによると、中国における月平均の稼働時間は前年割れの状況が続いている。

コマツの執行役員・経営管理部長、今吉琢也氏は投資家向けの電話会議で、「55%需要は伸びたが、想定に比べると少し弱い」と指摘。中国の固定資産投資の伸び率鈍化などの懸念材料がある中で、市場動向については「今後とも注意深くみていきたい」と話した。

通期の業績見通しは据え置いた。営業利益は前年比24.8%増の3390億円を計画。トムソン・ロイターがまとめたアナリスト22人の予測平均値は3751億円だった。主要7建機の年間需要見通しは前年比5─10%増で変更なし。中国も20─30%増を踏襲した。

*内容を追加しました。

(長田善行)