【ルポ】シリコンバレーの「次」。バイオとテックが出会う場所
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この20年近く、イノベーションの中心はシリコンバレーでしたが、今回訪れたケンブリッジでは、確かな熱狂を感じました。
CRISPRや、合成生物学と、テクノロジーが、混ぜ合わさり、新しいイノベーションを生み出していく、そんなダイナミズムを感じられたのは、貴重な経験でした。
なんとか、このバイオの分野で、日本からも新たな胎動を感じられた嬉しいと思っています。米国ひいては世界のバイオ産業の黎明は、なんと言ってもジェネンテック社です。80年代にUCLAから芽生え巨大バイオ企業として成功、その後アムンジェン等、多数のバイオ企業を輩出しました。それは全て西海岸でした。
90年代に「第二のインターネット」ともてはやされそのピークを迎えたものの、インターネットがドット・コムバブルを乗り越えて長期的に発展したのとは対照的にその後失速傾向となりました。理由のひとつは、ジェネンテックがロシュに買収されるなど、主要なバイオ企業が軒並み大手傘下に入りイノベーション生成能力が削がれた事とされています。
バイオは長期に渡る多額のR&D投資を要することももう一つの理由ですが、それゆえ大学を中心にクラスタ化します。西海岸が失速したのを尻目に、90年代から着々と取り組んできたMITやハーバードがこの数年で隆盛となった形です。冒頭で名前が挙がっているDavid Liu先生は毎年CNS(Cell, Nature, Science)に複数本論文を出す化け物です
先生のバックグラウンドは化学であることから、バイオをやる上で化学の知識と経験がいかに重要か分かります
https://cen.acs.org/biological-chemistry/biotechnology/Inventor-chemist-CRISPR-craftsman-Inside/96/i16