「プロ仕様」続々投入…ミラーレスレンズ高級化バトル熱く 一眼レフから乗り換えの流れ加速
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注目のコメント
ミラーレス機とレフレックス機の違いはいろいろありますが、今まで決定的な違いはフォーカスのスピードと追従性だと言われてきました。
従来のレフレックスの位相差AFは速度が非常に速く、特に動体撮影などが多いプロユースでは、これがないと使い物にならないレベルのアドバンテージになっていました。
一方、ミラーレス一眼はコントラストAFという方式なのですが、フォーカスの深度などは位相差AFより優れているものの、AF速度は構造上どうしても遅くなり、動体撮影の多いプロユースには向かないとされてきたのです。
ところがα9以降この定説が完全に覆り、プロユースにも耐えるくらいのAF速度、追従性をもつ機種が増えてきました。
こうなるとボディが小型軽量、電子ファインダーの取り回しが良いなどミラーレスの長所の方が目立つようになったのですね。
電池の持ちという泣き所はあるものの、かなりハイレベルなプロユースを除けば、今後ハイエンドの世界でも徐々にミラーレス機が主流になっていくのではないでしょうか。Sonyのミラーレスについては以前に下記のようにコメントしました。
https://newspicks.com/news/3157002/
(ミラーレスのほとんどの欠点を潰したが唯一、防塵防滴性が気になる旨)
今回は記事にあるFUJIについてコメントします。
FUJIFILMは、当初からAPS-Cサイズのセンサーかつミラーレス、という構造のカメラにのみ集中しており、Sonyのようにフルサイズやレフレックス機は作っていません。
開発リソースを狭いターゲットに絞り込んでいるおかげで、丁度他社がやっていない「明るいAPS-C機対応レンズ、剛性・防塵防滴性に優れるボディ」を実現できています。APS-Cセンサー用レンズはイメージサークルが小さくて済むので、レンズ自体はかなりコンパクトな仕上がりです。記事にあるレンズ写真も、この明るさにしてはコンパクトと言えます。
明るいのに軽量というのは重要です。
フルサイズ用レンズはボケの美しさを強調されがちですが(綺麗なのは事実)、それと引き換えにレンズは驚くほど重くなります。ボディ込みで2kg前後もするような物体を何百回〜千回も上げ下げするのは、やってみると分かりますが相当辛いです。
プロであれば、いつもスタジオ内で三脚を使って作り込める撮影ばかりとは限らず、機動力を求められるシーンも当然あります。そのような時、APS-Cサイズの軽量なカメラシステムは有用なものなのです。
また、FUJIは撮って出しのJPEGの色味の綺麗さも有名です。僕個人の感覚では、緑色に独特の透明感があってディスプレイなどのRGB系で特に際立って美しく感じます。最上位機機種になると(APS-Cではなくなりますが)、カラークロームエフェクトという画像処理機能が搭載されていて、こちらは吸い込まれそうなほど深い赤を表現できます。真紅のベルベット、濃色のルージュ、バラなど、赤が深いほど魅力的な表現が可能です。
FUJIは長らくフィルムを製造しているだけあって、色に対する感性が洗練されていますね。
そんなFUJI機を試してみたい人は、六本木のFUJIスクエアに行ってみましょう。NPのトライセブン六本木の道挟んで反対側の建物です。富士フィルムの200mmF2はかなり扱い易そうですね。
ミラーレス専用のXマウントですので、フランジバックが非常に短いメリットを活かしたプロ向けレンズ。APS-Cですから305mm相当です。
https://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/1134/028/amp.index.html
それに比べると、ソニーは以前からの一眼用αマウントですので、レンズそのものは特筆するほど小さくはないですね。
単に今のソニーにはミラーレスの一眼しかないから、ってだけで。αは35mmフルサイズミラーレスですから、他社のミラーレスとは立ち位置が違い過ぎますからね。
ミラーレス専用のEマウントでプロ向けレンズが出てきたら驚きますけどね。
いずれにせよ、カメラ本体は小型軽量ですし、ファインダーも見やすく(特に老眼の高齢カメラマンはこっちの方がいい?)なってるのはいいですね。