次の金融危機の震源地か。「独裁」が過熱させたトルコ経済

2018/7/27

借金漬けの経済

トルコの最大都市イスタンブールで建設中の新空港は、まるで黒海にそびえたつ要塞のようだ。畏敬の念を起こさせるそのデザインには、オスマン帝国時代の栄光を取り戻したいというトルコの願いが反映されている。
総事業費は約120億ドル、広大な敷地に6つの滑走路が整備される予定だ。全施設が完成すると、年間約2億人が利用し、他の空港をしのぐ世界最大の空港となるはずだ。
だがこの空港は、具体的な数字や重要な政府機関の独立性を軽視するという、現在のトルコの負の側面の象徴でもある。そして、こうした欠点は、トルコが金融危機に陥る危険性を増大させている。