【葉村真樹】業界を破壊するディスラプターが持つ「3つの原則」

2018/7/16
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたちが、時代を切り取るテーマについて見解を述べる連載「イノベーターズ・トーク」。
第148回(全5回)は、LINE執行役員の葉村真樹氏が登場する。
葉村氏は現在、LINEで広告事業の戦略部門を統括するが、これまでグーグルやツイッター、ソフトバンクなど日米双方のIT関連企業で長らく主力事業の統括や事業戦略を担当してきた。
この10年は、米国シリコンバレー発の企業のいわば“手先”として、日本市場の“侵略”を手がけてきたと言っても過言ではないという。
そんな葉村氏の目から見ると、アマゾンやグーグル、ツイッター、Uberなど、既存業界を破壊して成長するディスラプター企業は、技術革新からくるディスラプションの時代を勝ち抜く、“当たり前の戦略”を持っている。
しかし、その後、葉村氏がPwCのコンサルタントに転身し、日本企業の人々と多く接するようになると、「ディスラプター企業の持つ“当たり前の戦略”が、日本では決して当たり前とはなっておらず、そして、そのことが日本企業の閉塞感や停滞につながっているのではないか」と感じたという。
そんな危機感から葉村氏がこの5月に出版したのが、『破壊──新旧激突時代を生き抜く生存戦略』(ダイヤモンド社)だ。
デジタル化の洗礼を浴び、産業自体の消滅も危惧されるなか、企業と個人が生き抜く上で欠かせない思考法と視点が理解しやすく説得力ある言葉で語られている。
本連載では、シリコンバレー発の複数のディスラプター企業で事業戦略を担った経験から葉村氏が導いた、破壊の時代をサバイブする「3つの生存戦略」について解説していく──。

破壊の時代を生き抜く3つの原則