元エリート会計士が作る「究極のピーナツバター」
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この記事を書いた川内です。
杉山さんも、杉山ナッツもまだ知る人ぞ知る存在ですが、それは「地元の浜松だけ」で1万7000個の杉山ナッツがほぼ売り切れてしまうから。
在庫を抱えないためにすべて卸売りなので、杉山ナッツを買いたい人は浜松のスーパーなどに買いに行くしかなかった。その影響で全国的にはまだまだ無名の存在なのですが、昨秋、高島屋ファームのお歳暮カタログに掲載されたところ、杉山さんの予想を上回る人気で注文が入り、販売が打ち切られました。
農業経験ゼロから遠州小落花を育て始めた杉山さんのアプローチは独特です。栽培や収穫の際に参考にするのは書籍と海外の文献とユーチューブ。特に映像で詳しく確認できるユーチューブは現在も毎日のようにチェックしているそうです。この話を聞いて、「ユーチューブで農業ができるのか!」と驚きました。
そして、数値化。記事を読んで頂くとわかりますが、素人ではわかりづらい収穫時期から肥料の割合まですべて数値化して、効率化、合理化しています。これも、数字に強い杉山さんならではだと思いました。
記事には詳しく書いていませんが、試行錯誤の末に編み出したカラスの被害を防ぐ方法も、目から鱗です。畑に行くと数メートル間隔で、2メートルぐらいの高さに黒い極細の糸が張ってあるだけで、カラスが来なくなったそう。
実験の結果、「カラスは黒い糸が見えない」「降りてくる時、あるいは斜めに飛び立つ時に見えない糸に引っかかるので恐怖を感じて降りてこなくなる」ことがわかったとのこと。
栽培、収穫、営業、ロゴやカバーのデザイン、ホームページの作成など、あらゆることを他人に頼らず、一から勉強して自ら手掛ける。それを非効率的だと思う人もいるかもしれませんが、「すべて投資」だという杉山さんのこれからに期待しています。小さな王国を徹底的にこだわって作れるタイプの生産者の農業は本当に面白いです。
私の友人にも徹底的にこだわった生コショウ塩漬け瓶を作っている人がいますが、インドネシアの産地での栽培、収獲、輸送、加工、日本への輸出日本での受け取り、販売、営業、、、全てほぼ一人でやっています。
また別の友人は最高のチーズを作るために日本初の水牛牧場を作りました。
こういうのを見るとドンブリで散漫な私には敵わないと心底思います。
私は私なりにこういう鉄人たちの面白さを農業と接点のない方々に届くようにしていきたいなと思います。
しかし、在来落花生が自生していたっていう話には痺れました。こんな出会いは本当に突き詰めた仕事をしないとなかなかないです。