(ブルームバーグ): トランプ米大統領の最側近数人が、1980年代に「ジャンク債の帝王」として名をはせた後に証券詐欺で有罪となったマイケル・ミルケン氏の恩赦を働き掛けている。事情に詳しい関係者が明らかにした。

関係者によると、ミルケン氏の恩赦はトランプ政権で広報部長を一時務めたアンソニー・スカラムッチ氏、ムニューシン財務長官、大統領の娘婿で大統領上級顧問のジャレッド・クシュナー氏、大統領の個人弁護士である元ニューヨーク市長、ルディ・ジュリアーニ氏が支持。ジュリアーニ氏は連邦検察官だった時代にミルケン氏を有罪に追い込んだ捜査に携わったが、その後に良好な関係を築いた。

ミルケン氏は過去数十年にわたり共和・民主両政権で大統領恩赦を求めてきた。同氏やその支持者は前立腺がん克服や幼児教育改善などの慈善活動に少なくない貢献があるとして、恩赦の対象に相当すると主張している。だがこれまでの歴代大統領は、ウォール街の強欲の象徴ともみなされたミルケン氏の要請を受け入れてこなかった。

トランプ大統領は過去数週間に数人に恩赦を与え、さらに恩赦に値する人物がいるかを検討する姿勢を示している。ミルケン氏がこの対象に入るかは定かではない。同氏や、その恩赦を支持しているとされる人物らはコメントの要請に応じなかった。同氏は第三者の資金でトレーディングすることを永久に禁止されているが、恩赦が与えられてもこの解除には別の手続きが必要になる。

原題:Trump Insiders Are Said to Seek Pardon for Milken, King of Junk(抜粋)

--取材協力:Caleb Melby、Jason Kelly、Saleha Mohsin、Shannon Pettypiece、Erik Schatzker.

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