【見城徹】僕が村上龍、林真理子、村上春樹に惚れ込んだ理由

2018/6/7
6月6日、NewsPicks Book『読書という荒野』が発売された。幻冬舎社長の見城徹氏が、人生を切り開いてきた「読書」について書き綴った著作だ。稀代の編集者は、どのようにして読書と向き合ってきたのか。本書から特に本質的な部分を抜粋してお届けする。

村上龍の虚無と官能

僕が編集者として心がけていたのは、「3人の大物と、きらめく新人3人をつかむ」ことだ。
僕の場合、大物作家としては、五木寛之や石原慎太郎のほかに、渡辺淳一、水上勉、森村誠一、高木彬光、大藪春彦などと仕事ができるよう、圧倒的な努力をした。
同時に、中上健次、村上龍、林真理子、山田詠美、宮本輝、つかこうへい、森瑤子など新しく出てくる才能を自分の感覚でつかまえ、作品を次々に手掛けた。