[24日 ロイター] - 電気自動車(EV)大手テスラ<TSLA.O>のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、ツイッターで猛烈なメディア批判を展開し、ジャーナリストの信頼性を評価するサイトを立ち上げる計画を発表した。24日時点で、同計画はツイッターで50万人以上の支持を集めている。

マスク氏は「メディア大手は真実を伝えていると主張しているが、うそを見栄え良くするだけの報道しかしていない。社会から尊敬されなくなったのは、この偽善的姿勢が理由だ」と批判した。

そのうえで、一般の人々が記事の信ぴょう性を評価でき、ジャーナリストや編集者、報道機関が信頼性評価で得た得点の追跡も可能にするサイトを立ち上げると表明、「プラウダ(Pravda)」と名付けることになるだろうとツイートした。

その後の複数のツイートでは、「聖人ぶった」ジャーナリストはクリック数を増やし、広告を取り付けるプレッシャーに常にさらされているとの見解を示した。

公開資料によると、マスク氏の同僚は昨年10月にプラウダ社をカリフォルニア州に登記。社長として記載されている人物は、マスク氏所有の別の企業「ニューラリンク」の社長も務めている。同社は人間の脳とコンピューターのリンクについて研究している。

米東部時間午前9時(日本時間午後10時)までに、58万3000人がマスク氏の調査に応じ、88%がサイト立ち上げ計画を支持した。

テスラを巡っては、新型セダン「モデル3」の生産問題や同社製EVによる事故、財務状況を巡る市場の懸念を背景に否定的な報道が相次いでいた。

マスク氏は、ツイッターのアカウントに2180万人のフォロワーを持つ。

ハイテク関連サイト「ザ・バージ」の交通担当記者、アンドリュー・ホーキンス氏はツイッターで、マスク氏は「見境なくフェイクニュースだと叫び声を上げる」トランプ大統領のような人物に徐々に変わりつつあると批判。

これに対しマスク氏は、「トランプ氏がそもそも当選した理由は何だと思う?誰も(メディアを)信じてないからだ。とうの昔に信頼を失ってしまったんだ」と応じた。