(Bloomberg) -- 英銀バークレイズは国内同業のスタンダードチャータードと合併について協議したことはなく、そのような合意を目指していないと同行の方針について知る関係者が述べた。

両行が合併の可能性を模索していると英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が23日報じていた。スタンダードチャータードは「臆測」についてコメントしないとし、自行の戦略に集中していると説明した。

FT紙が事情に詳しい匿名の関係者2人の話として報じたところによると、バークレイズの取締役らはドイツ銀行やクレディ・スイス・グループ、DBSグループ・ホールディングスなどを「仮定上の合併相手」として検討している。アクティビスト(物言う投資家)、エドワード・ブラムソン氏の標的となったことを受けた緊急対策の一環だという。同紙によれば、ブラムソン氏はバークレイズに投資銀行縮小と株主還元拡大を迫る可能性がある。

スタンダードチャータードはFT紙の報道後、「当行の戦略実行に完全に集中している。この種の臆測についてはコメントしない」との電子メールを配布した。

FT紙は関係者の話として、ブラムソン氏がバークレイズに対し、法人・投資銀行部門の縮小によって同部門に割り当てられている資本250億ポンド(約3兆6800億円)の大半を株主に返還するよう求める公算が大きいと報じた。

バークレイズ株はロンドン市場で現地時間午前8時20分現在、前日比ほぼ変わらず。スタンダードチャータードは1.8%高。

原題:StanChart Says Focus Is on Strategy, Denting Merger Speculation(抜粋)

--取材協力: Chanyaporn Chanjaroen .

: アムステルダム 木下晶代 akinoshita2@bloomberg.net.

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