(Bloomberg) -- トランプ米大統領は6月12日に予定されている北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との会談の実現に、懐疑的な見方を示した。

トランプ大統領は22日、韓国の文在寅大統領とホワイトハウスで会談し、「うまくいかない可能性はある。かなりの可能性がある」と述べた。

トランプ大統領は「私は多くの時間を無駄にしたくないし、それは彼(金委員長)も同じだろう」とし、「うまくいかない可能性はかなりあるが、構わない。長い間うまくいかないということではない」と続けた。

4月下旬の南北首脳会談で金委員長は「新たな歴史」と「平和」に言及したが、北朝鮮は先週、予定されていた南北閣僚級会談を突然中止。その理由に米韓合同軍事演習を挙げた。このほか北朝鮮は、非核化を一気に進める「リビア方式」を主張したボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)の発言を批判した。

トランプ大統領はこの日、朝鮮半島の非核化に関する合意の一環として金委員長の体制を保証する用意があると説明。合意を結ぶことができれば、金委員長は自身が北朝鮮のために成し遂げたことを四半世紀にわたり「非常に誇りに思うだろう」と述べた。

トランプ大統領はまた、「韓国と中国、日本の3カ国すべてと話したが、どれも支援に前向きだ。非常に多額の投資に意欲的と思われる。そうなれば北朝鮮は大きく発展するだろう。金氏の国は豊かになる」と語った。

米朝首脳会談については、「実現するか否かについては、もうすぐ分かる」とし、「今回実現しなければ、後で実現するかもしれない」と加えた。

原題:Trump Casts Doubt on North Korea Summit in Meeting With Moon(抜粋)

: ニューヨーク 森 茂生 smori1@bloomberg.net.

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