【核心】キャッシュレス実現より、1万円札を廃止せよ
NewsPicks編集部
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ケネス・ロゴフ氏にインタビューしました。
日本を含め、世界には「どこにあるかわからない現金」が大量にあるというお話、最初はピンと来なかったのですが、
通貨流通高を考えると、日本では1人あたり約85万円を「現金」で持っていなければいけない計算になると知ってびっくり。そんな大金を家にまるっと置いている家庭が一般的だとは思えません。
現金に代わる決済手段の話も出てきますが、個人的にはタッチするだけで支払いが済む「非接触型」が好きです。日本でキャッシュレスが進まないのはATMを筆頭として高度で緻密な現金インフラがあるからであり、キャッシュレス化が進む国では元々そうしたインフラが貧相だったという逆説的な部分があります。特に1万円札の取引量は右肩上がりです。
元々増えていた1万円札はマイナンバー導入以降さらに増え、脱税目的の保有も増えていると言われますのでそのあたりに廃止の動機はありそうですが、インフラや歴史が厚いだけに段階的な議論を踏まえる必要はありそうです。銀行店舗網やATMが貧弱な国ほど携帯電話などの通信網を通じて思い切った一手に出やすいという事情があります。現金はなぜ愛されているか、その理由は「匿名性」と「即時決済」だとロゴフ教授は述べています。しかしその「即時決済」の優位性は落ちてきています。
小売り業界やATM、企業の保有する現金をあわせても、日本に出回っている現金の総量の2割にも満たないそうです。
そのロゴフ氏が「1万円札を廃止せよ」という理由について、徹底的に聞きました。岡記者によるインタビューをお送りします。