アリババ系アント：１兆円以上を近く調達、カーライルも出資－関係者

(Bloomberg) -- 中国の電子商取引会社アリババ・グループ・ホールディング系の金融会社、螞蟻金融服務集団（アント・ファイナンシャル）は今後数日で少なくとも100億ドル（約１兆900億円）の資金調達を完了する見通しだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。カーライル・グループとカナダ年金制度投資委員会（ＣＰＰＩＢ）が初めて投資家として名を連ねるという。

非公開情報だとして匿名を条件に話した関係者によると、今回の資金調達でアントの企業価値は約1500億ドルと評価される見込み。調達資金は主に海外事業の拡大に充てられるという。

ブルームバーグ・ニュースはアントによる100億ドル規模の調達計画を先月報じていた。実現すればアントは世界最大級のフィンテック企業となる。

カーライルの広報担当者ブライアン・チョウ氏とアントの広報担当はいずれもコメントを控えた。ＣＰＰＩＢの外部広報担当もコメントしなかった。

原題：Jack Ma’s Ant Is Said to Snag Carlyle for $10 Billion Round (1)（抜粋）

--取材協力： Sree Vidya Bhaktavatsalam 、 Cathy Chan .

: Tokyo 岩城伸也 [e-mail].

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コメント

注目のコメント

• 岡村 聡

  S&S investments 代表取締役

  ・2018年05月14日

  大手PEファンドと年金基金が協調して、1兆円以上の資金を未上場のヘクトコーン企業（企業価値1,000億ドル以上の未上場スタートアップ）に投じるというまさに今のトレンドの極みのようなディール
• 蛯原 健

  リブライトパートナーズ 代表パートナー

  ・2018年05月14日

  これでIPOの再々延期が確定的でしょう。
  
  「調達資金は主に海外事業の拡大に充てられる」との事ですが、海外は完全に買収・出資戦略であり、またそのターゲットはほぼ本業ペイメントがほとんどです。タイ、マレーシア、シンガポール、インド、韓国等でペイメント関連への出資・買収済みですが更に加速されるという事になりますし、日本市場のテコ入れも本格化するかもしれません。
• 藤本 崇

  ストリートアカデミー株式会社 代表取締役社長CEO

  ・2018年05月14日

  古巣のカーライルがアリババ系に出資。
  これまで金融の世界で長らく業態的に
  1)バイアウトファンドは古い業界/業歴の長い会社に投資する
  2)VC/グロースキャピタルはベンチャーに投資する
  という棲み分けがあった。
  そうやって分業化することで、業態やフェーズによってビジネスリスクをマネージ出来るから、と言うのが通説だった。
  それが近年は「全ての投資家にとって、ITに投資することが儲かる時代」な感じにconvergeしてきている。
  金融の業態変化と捉えるきなのか、単純にバブルの予兆かも知れない…