「将来は買い物の80%をキャッシュレスで」経産省が提言
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失望。「提言ではキャッシュレス決済の比率を、2025年には40%と今の2倍に拡大し、将来は80%を目指すとしています。」
「80%キャッシュレスの人を100万人に引き上げ、xx年までに1000万人に」という目標の立て方の方が結果的に早く実現すると思いますね。
例えば外国人観光客や出張者だけでも100%キャッシュレスとすることくらいは容易です。私は現金持たず日本に出張に行きますが「現金だけ」と言われてしぶしぶ近くのコンビニにおろしに行くのは何度かの出張に一度程度です。一般生活者のあらゆる支出費目を対象にして潰していくよりユーザとユースケースを特定し対象を制限した方が普及が早くなりますし、満足度の高い顧客を増やすことができます。その結果現金信奉という国民世論も早く変わります。【キャッシュレス経済】
タクシーのJapan Taxi や コンビニ等でのスイカやPASMOなど、キャッシュレス取り引きの便利さを味わってしまったら、
もう細かい釣り銭の受け払いの煩雑さや、小口の日々の支払いの為に財布の中の一万円札から小銭に崩す手間などが必要な世界に戻る気はしない。それゆえ、キャッシュレス化は進む。
人間の行動は、案外単純だ。
「日本では、中国や欧米に比べて消費者が現金を重視する傾向や、個人情報の保護への関心も高く、キャッシュレス決済の普及に向けては、安全性と個人情報の扱いに対する信頼性の確立が大きな課題になりそうです。」などというフレーミングをメディアが無意識に行うことは、社会の進歩を遅らせる、というのが私見。
データの扱いについては粛々と議論し、不正利用が行われないよう、適切と思われるルールを導入したら良い。しかし、それはあくまで裏方で、必要以上に出しゃばるものではない、と位置付けるべき。
キャッシュレス化の推進をするのであれば、
「キャッシュレス決済の比率を、2025年には40%と今の2倍に拡大し、将来は80%を目指す」とするのはゆる過ぎる印象。
むしろ2025年にはデフォルトはキャッシュレス、これで行くべきではないか。キャッシュレスが現状、諸外国に比べて普及していない理由とそれへの反論・対策を並べてみると:
利用者:
- クレジットカードを持っていない。
⇒ デビットカードを取得する。電子マネーを利用する。
- クレジットカードを使うことに抵抗がある。使いすぎの心配や店舗側への配慮など。
⇒ クレジットカードの利用履歴は各種サービスで、現金よりも、より可視化可能。店舗も現金を扱うよりも省力化に繋がる。
- クレジットカードや電子マネーに非対応のところが多いため、確実に使える現金に頼ることになる。
⇒ 普及させるしかない。記事にある税制優遇を店舗側に適用するのなどは効果的だろう。
- 不正利用などのセキュリティ面への不安。
⇒ 利用者側の注意も必要だが、現状でもクレジットカード会社の対応は十分素晴らしい。ほとんどの不正利用は見抜くし、もし不正利用されたとしても、個人に支払いを求められることは無い。利用者はクレジットカードの扱いは注意する必要がある。リテラシー教育が必要。
店舗側:
- キャッシュレス対応するためのコストと手間が大きい。
⇒ 初期設置コストは下っているし、その後の利用拡大で元を取れる。問題は、ランニングコストである、手数料。日本ではクレジットカード会社に対する手数料以外に、CAFISという決済ネットワーク網に対してのコストも発生し、こちらがトランザクションごとになる。このため、少額決済にクレジットカードを使われると店舗側の負担が大きくなってしまう。この部分を解決することが日本は必要だろう。
- セキュリティ対策が手間。
⇒ 現金の扱いよりも楽ではないか。
まとめると、主に店舗側のコスト負担を減らすことがもっとも効果的に思われる。記事にある税制優遇や手数料の上限を設けるなど、普及促進に向けてはやれることは多いだろう。