ティールだった企業がオレンジに──「既存の仕組みの内側」から組織を変えるには
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「当時はティールっぽかった企業が今はオレンジっぽくなっているわけです。ということは、『ティール組織』に書かれているような、組織のレベルがだんだん高次なものに移行していくという考え方は、ちょっと違うかなと……。現実には、ティールっぽかったものがオレンジへ落ちていくという、逆のことが起きているんです。」(記事引用)
どのような組織も、一人ひとりの人間と同じように、(身体の健康度のみならず)心理的な健全度のレベルによって、良くも悪くもなる。(もう一度)ティール組織に近づく方法とはどのようなものか。記事の後段にある「目指しているのは恐れが恐れを生み出す仕組みから、信頼が信頼を育む仕組みに変わっていくこと」が参考になる。
「恐れ」を手放すと、ほとんど自動的に「信頼」を手に入れられる。組織の健全度は、一人ひとりの人間の健全度の反映であり、一定数の人が健全になれば、集合的な効果が発揮されるようになる。そうした集団の中で不健全な人は、「変わるか、去るか」の判断を迫られる。
日本的組織変容があるとすれば、トップがリーダーシップを発揮するやり方や、仕組みや法律で縛るやり方でもなく、集団の自律性(健全なフォロワーシップ)に委ねることではないか。そのためには、現場の一人ひとりが「恐れ」を感じないですむ環境を整えること。そして「信頼」に基づく文化を取り戻すこと。それこそがマネジメントの仕事だと思う。『ティール組織』座談会の第3回目です。
『ティール組織』は、意識レベルが上がることによってレッド→アンバー→オレンジ→グリーン→ティールというように組織の形が変わることを述べています。
しかし、実際には、逆の現象が起きているように私には感じられています。つまり、かつて次世代のマネジメントとして1980年代に大いに注目された日本的経営の代表的な企業たちは、ティール的な組織だった側面もあると思うのですが、気がついたら完全なオレンジ、もしくはアンバーに変わっているわけです。
そのあたり、実際の現象と突き合わせながら、既存の組織の様々な問題をどうやって変革していくのか、という、より本来組織を議論する上で議論すべき点について話が進んでいきます。
加藤雅則さんが指摘しているように、皆問題はあることはわかっているけれど、それに対して取り組むことが出来ないという組織の問題を乗り越えていかない限り、この本で述べているような良い組織に変わっていくことは出来ません。
しかし、もし、ティール組織を理想像として置いて、「うちの会社はそうなっていない、誰がいけないんだ!」という犯人探しの議論になってしまうと、全然それは、この本で述べている話とも違うし、組織も全く変わらないという問題に陥ります。では、どうしたら良いのか。
今回と次回(最終回)で、組織を変えていくにはどうしたらよいのか、ということについて徹底的に議論します。
是非ご一読下さい。