「被害者の実名」なぜ報じるのか
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真実が大事というけど、平気で憶測記事を書くし、炎上したら記事を書き換えるし、書き換える前のものをアーカイブすることもしない。素直に書きたいっていう方がまだ良い。
注目のコメント
犯罪に巻き込まれたうえ氏名を明かされ、取材攻勢まで受ける。これは被害者の方々には大変な苦痛だと思います。われわれ報道陣にも行き過ぎた取材が数多くあり、大変申し訳ないと思います。ただ、社会にとって被害者の思いを共感、共有することは、とても大切なことです。そのためには氏名は欠かせません。また、歴史という視点からみても、氏名がない事件は忘れられがちです。吉展ちゃん誘拐殺人事件は、幼くとも懸命に生きた吉展ちゃんの人生の重さを社会が共有したからこそ、今も語り継がれていると考えます。語り継がれる限り、その御霊は生き続けます。
メディアが今も「実名」にこだわる理由です。小川プロのコメントは
1)「社会」の価値基準/知る「べき」ことをメディアは正しく判断できる
2)そして、「社会」は被害者の名前を知る「べき」である
3)「社会」の価値基準は被害者家族の人権より優先される
という前提に立っているように聞こえますが、
1)、2)はとても傲慢な考え方です。メディアが、読者視聴者を「啓蒙」するという考え方が随所に垣間見えます。誰もが発信手段を持ち、質量ともに豊富な一次情報にアクセスできる現代において、何を知る「べき」かは個々の視聴者/読者が判断すべきことです。
3)も、公共の福祉と個々人の人権のどちらを優先するか、ですが、昨今のプライバシー意識の高まりと実名報道のメリット(ほとんどない)に鑑みれば、被害者の実名報道に高い意義があるとは個人的には思えません。言論の自由によって成立するメディアが、同じく立憲主義の帰結たる個人の人権に対して、説得力を欠くあいまいな根拠で踏み込んでいくことに危機感を覚えます。