【必修】そうだったのか!任期は無期限。習近平の「独裁2.0」

2018/4/11

習近平が目指す「中国の夢」

1978年に中国の「改革・開放」が始まって以来、中国共産党による社会・経済的な成長がこの国を、そしてアジアと世界の経済を変えてきた。
いま中国には、日本やヨーロッパをしのぐ数の超高速列車が走っている。深圳や上海、成都、北京、天津といった光輝く近代的な大都市があり、宇宙開発計画を進め、アジアで最強ともいわれる軍事力を持つ。
しかも共産党は、この30年間で実に5億人以上を貧困から救い出した。世界史上、最大規模の社会・経済的な成長だ。
絶対的な権力を手にし、「新皇帝」とも呼ばれる習近平(写真:AP/アフロ)
この3月に開かれた全国人民代表大会(全人代、国会に相当)は中国国民と世界に向けて、長期的な政治的安定をめざすというメッセージを発した。共産党こそが中国躍進の担い手となり、その中心となるのは習近平総書記(国家主席)である、と。
習近平は憲法を改正し、2期10年までと定めていた国家主席の任期制限を撤廃、「終身主席」になる道を開いた。さらに副主席や経済担当の副首相といった要職に腹心を配置し、習近平はあらゆる権力を手中に収めたと言っていい。
「独裁2.0」とも呼ぶべきもので、今の中国は習近平が唱える「中国の夢」へ向けて、さらに確実な歩みを始めたようだ。