[26日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>のコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)、トヨタAIベンチャーズ(米シリコンバレー)のトップは、自動運転分野の新興企業への投資を拡大する方針を明らかにした。

トヨタAIベンチャーズは26日、ミシガン州アナーバーが拠点の新興企業、メイ・モビリティーに対するシード段階の投資1150万ドルの共同責任者になったと発表。メイ・モビリティーは大学のキャンパスやオフィス街などで低速で走るための自動運転シャトルを開発している。ドイツ自動車大手BMW<BMWG.DE>の「BMWiベンチャーズ」が共同で出資する。

トヨタAIベンチャーズはこれまで、初期段階のスタートアップ7社に対する投資を公表。これらに共通する要素は、自動運転車やオンデマンド型ライドシェアのカギとなる人工知能(AI)、ロボット工学、ビッグデータなどの先端技術だ。

同社のマネジングディレクター、ジム・アドラー氏はインタビューで「技術革新がどこで起きているのかを把握し、市場のディスラプション(創造的破壊)を利用して破壊シグナルの情報を直接得ることがわれわれの使命の一環」と説明。

技術革新や新たなモビリティー(移動手段)サービスの急速な発展により「自動車産業の包囲網ができた」と指摘。そのうえで、トヨタなどの自動車大手が「この環境の変化に適応しなければ、脆弱さが増し、リスクも増大する可能性がある」と述べた。