【真相】「家電メーカー」ではない。王者ダイソン、5つの秘密

2018/3/1

世界を驚かせたEV参入

その突然の表明は世界を駆け巡った。
「ダイソンは、電気自動車の開発に取り組み始めました。2020年までに投入します」
2017年9月26日が、英ダイソンの創業者であり、チーフエンジニアでもあるジェームス・ダイソンは全世界の社員へEメールでこう伝えたのだ。すでに、400人以上の人材を確保し、20億ポンド(約3000億円)をつぎ込むのだという。
ダイソンと聞けば、誰もの頭に浮かぶのが、掃除機だろう。「吸引力の変わらない」コードレス掃除機は、今や日本でも定番になっているのはご存知の通りだ。
なぜ家電メーカーが、電気自動車(EV)に参入するのか。
一気に世界へと広がったニュースには、そんな驚きと疑問が入り混じっていた。そもそも成功の勝算はあるのだろうか、と。
だが、ダイソンの歴史を少しでもかじっていれば、この動きが、ただのEVブームに乗った思いつきや、荒唐無稽な絵空事ではないことが、分かるだろう。
ダイソンは、創業時から、確かに掃除機を筆頭にして成長を続けてきた。