[ニューヨーク 21日 ロイター] - 米国株式市場は、値動きの荒い展開となる中、下落して取引を終えた。 米連邦準備理事会(FRB)が公表した1月30━31日の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を受け、10年債利回りが4年ぶりの水準に上昇した。

議事要旨では、FOMCメンバーがインフレや景気見通しに自信を深め、利上げを継続する必要があるとの見方を強めたことが分かった。

市場はいったんこれを好感し、主要株価指数はこの日の高値を付けたが、年内の利上げ加速観測から米10年債<US10YT=RR>が4年ぶり高水準となる2.957%を付けると、その後は押し戻される展開となった。

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズの首席投資ストラテジスト、マイケル・アローン氏は、議事要旨ではFOMCメンバーがインフレについてそれほど懸念していないことが分かり、市場は明るい材料ととらえたが、その後、堅調な雇用統計や消費者物価指数(CPI)統計がFOMC開催以降だったことに市場は気付いたと指摘。議事要旨では利上げが適切になるとの見方も示された、と付け加えた。

利上げ観測に加え、1月の中古住宅販売が予想に反して減少したことを受け、不動産セクターが大きく下げた。そのほか、公益株や通信株も1%を超える下げとなった。

S&P500は1月26日の高値から10%超下落した後、このところは米10年債利回りが2.9%前後で安定するなか回復してきた。ただ、それでも50日移動平均線を上回る水準を安定的に維持することはできていない。

USバンク・プライベート・クライアント・リザーブのマネジング・ディレクター、ジェフ・ジッパー氏は「今回のようにV字回復をして、そのまま上昇し続けることはまれだ」とし、「(今月の)安値を再び試す可能性がささやかれるが、どう持ちこたえるか見守る」と話した。

ニューヨーク証券取引所では、値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.17対1の比率で上回った。ナスダックでは1.24対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は69億6000万株。直近20営業日の平均は84億9000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 24797.78 -166.97 -0.67 24988.06 25267.99 24792.99 <.DJI>

前営業日終値 24964.75

ナスダック総合 7218.23 -16.08 -0.22 7258.48 7338.64 7218.11 <.IXIC>

前営業日終値 7234.31

S&P総合500種 2701.33 -14.93 -0.55 2720.53 2747.75 2701.29 <.SPX>

前営業日終値 2716.26

ダウ輸送株20種 10372.06 +31.46 +0.30 <.DJT>

ダウ公共株15種 664.82 -8.39 -1.25 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1325.35 -16.18 -1.21 <.SOX>

VIX指数 20.06 -0.54 -2.62 <.VIX>

S&P一般消費財 830.20 -1.07 -0.13 <.SPLRCD

>

S&P素材 375.60 -1.45 -0.38 <.SPLRCM

>

S&P工業 642.70 -0.05 -0.01 <.SPLRCI

>

S&P主要消費財 551.84 -6.92 -1.24 <.SPLRCS

>

S&P金融 479.20 -0.30 -0.06 <.SPSY>

S&P不動産 184.12 -3.39 -1.81 <.SPLRCR

>

S&Pエネルギー 489.44 -8.25 -1.66 <.SPNY>

S&Pヘルスケア 972.27 -4.36 -0.45 <.SPXHC>

S&P電気通信サービス 153.78 -2.57 -1.64 <.SPLRCL

>

S&P情報技術 1163.35 -6.98 -0.60 <.SPLRCT

>

S&P公益事業 246.68 -3.29 -1.32 <.SPLRCU

>

NYSE出来高 8.90億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 21865 - 105 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物3月限 円建て 21855 - 115 大阪比 <0#NIY:>

(ロイターデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります)