官僚から企業再生人へ。原点は大企業病への怒り

2018/1/29
独自の視点と卓越した才能を持ち、さまざまな分野の最前線で活躍するトップランナーたちが、時代を切り取るテーマについて見解を述べる連載「イノベーターズ・トーク」。
第122回(全5回)は、日本人材機構社長の小城武彦氏が登場する。
小城氏は、東大法学部卒業後、新卒で通商産業省(現経産省)に入省し、ベンチャービジネスの推進を担当した。
だが、35歳のとき「自分は経営を何も知らない」というもどかしさと、ベンチャー起業家の生き生きとした姿に触発され、CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)に転身。平社員から民間でのキャリアをスタートさせた。
増田宗昭社長のカバン持ちから始め、無我夢中のうちに経営の真髄を学び、その後は産業再生機構でカネボウ(現クラシエ)の再建を主導した。
現在は、日本人材機構を立ち上げ、優秀な大企業人材を地方創生人材として、地方企業社長の右腕に据える事業を軌道に載せるべく奮闘中だ。
昨年、小城氏は『衰退の法則』(東洋経済新報社)を出版。衰退した日本企業に共通する社内メカニズムの研究から、企業を蝕む「サイレント・キラー」の正体を明らかにしている。
果たして、小城氏が見てきた衰退する組織の特徴とは何か。そして、有為な人材を活かす法則とは──。