廃業か再生か。いま、銭湯が「最後の選択」を迫られる理由

2017/12/14

消えた「公衆浴場」

四ツ谷駅に程近い新宿区若葉は、良家の子女が通う「学習院初等科」の裏手とは思えないほど下町感にあふれている。
高級フレンチレストラン、「オテル・ドゥ・ミクニ」がある傍らには、八百屋もあれば魚屋もある。そして、かつては銭湯もあった。
「かつては」といっても、その銭湯「若葉湯(わかばゆ)」が廃業したのは、つい最近の8月31日のことだ。貼り紙に認められた平仮名交じりの「はい業」の文字がやけに痛々しい(下写真参照)。