高くても売れる!?「プロ社長」に学ぶ、業績回復術

2017/12/14
NewsPicksは、J-WAVE「STEP ONE」(毎週月~木 9:00~13:00)と連携した企画「PICK ONE」(毎週月~木 11:10~11:20)をスタートしました。
14日は、アドバンテッジパートナーズの市川 雄介(いちかわ・ゆうすけ)さんが出演。
投資ファンド会社のアドバンテッジパートナーズでプリンシパルとしてご活躍中の市川さん。「赤字のメガネスーパーを復活させた『プロ社長』の経営者人生」(現代ビジネス)を題材に、メガネスーパー復活の理由をお話いただきました。
POINT 1:
老舗眼鏡チェーンの復活
8期連続赤字だったメガネスーパーを、1年半かけて経営再建し、黒字にした星﨑尚彦社長。三井物産で繊維関連事業に従事したのち、革製品メーカーの「ブルーノマリ」やウィンタースポーツブランドの「バートン」の日本法人社長を歴任してきた人物だ。2012年にはアドバンテッジパートナーズの投資先のアパレルブランド「クレッジ」再建に携わり、さらにはメガネスーパーの復活劇で注目を集めた。
「投資ファンドから投資先に入る場合、社外取締役のポジションに就くことが多いのですが、私は『社内取締役』として星崎社長の間近に接してきました。その経験から彼の“プロ社長”ぶりをお話したくて、この記事をピックしました。
眼鏡業界では、いわゆるスリープライスチェーン(レンズ代込みで3つの価格帯で商品を提示する販売スタイル)が台頭し、安売り競争が加速しました。そのなかで、メガネスーパーは眼鏡という『モノ』を売る姿勢そのものを見直したのです」(市川さん)
POINT 2:
「ドリル」ではなく「穴」を売る

「『お客様が欲しいのはドリルでなくて穴だ』という言葉があります。眼鏡店でも、本来求められているのは眼鏡というドリルではなく『健康な眼』のはずです。
お客様に眼の状態を伝え、それが健康からどれくらい離れているのかを説明する。そうすれば、高価格帯の眼鏡を購入する人もいるはずだと考えました」(市川さん)
「赤字脱却の決め手は?」(サッシャさん)
「低価格な眼鏡で売上をあげようとすると、15分に1つ売れる状態にせねばならず、提供できる検査も簡易的なものになります。そこで、メガネスーパーでは、眼の検査と結果説明に他社の4倍の60分かけて、最適な眼鏡を提案するようにしています。
例えば「お客様の眼は、色を識別するコントラスト感度が落ちています」と説明することがあります。実は、眼の加齢により色の見え方が変化するんです。
そのうえで『こちらのレンズなら、桜のピンク色も鮮やかに、料理も美味しくみえるようになりますよ』と解決する商品を紹介します。メリットをしっかり伝えることで、高価格帯の商品でも売れるようになったのです」(市川さん)
POINT 3:
眼の健康を守るためにできること
「『眼鏡』から『眼の健康』にシフトした今、扱う商品を眼鏡だけにこだわる必要もなくなりました。
眼の疲労がたまると遠視ぎみになるといわれていますが、それを解消すべく、高田馬場店では眼のマッサージを行っています。これをさらに『眼鏡を購入したら3ヶ月に1回マッサージをサービスします』とすれば、定期的に来店するきっかけができ、眼鏡も最適な状態にチューニングできるかもしれません。
これからもお客様の眼の健康を守るために、その方に合ったサービスを提供していきたいですね」(市川さん)
今回のニュースをはじめとした市川さんのコメントは、ぜひ以下からチェックしてみてください。
12月18日は、リアル 代表の小橋賢児さんが出演予定です。こちらもお楽しみください。

【番組概要】放送局: J-WAVE 81.3FM
番組タイトル: PICK ONE
ナビゲーター: サッシャ、寺岡歩美(sugar me)
放送日時: 毎週月~木曜日11:00~11:20(ワイドプログラム『STEP ONE』内)
番組WEBサイトはこちらをご覧ください