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"EVシフト論"ブーム乗りつつ斬り捨て、石油消費との関係や自動車の社会にとってのあり方について書いてみました。

EVが多少売れたところで石油消費に大きく影響することはないのですが、自動車産業一本足打法の日本にとっては、雇用や金融政策のみならず、資本主義・民主主義の根幹に関わる重大な変化の兆しであり、究極は石油供給の中東依存から、石炭天然ガス中心の電力へのシフトという問題も孕んでいます。

ご笑覧いただければ幸いです。


追記
皆さんコメントありがとうございます。

何名かの方が若干誤解されていますが、EVで石油消費を減らせないのは、発電に石油を使っているからでありません。

まず、日本もそうですが、電力における石油火力の割合は世界的にみても極めて低く(因みにOECDでは石油ショック後は石油火力の新設は禁止されています)、電力の殆どは石炭と天然ガス(と原発と水力)です。

EVシフトで石油消費がなかなか減らせないのは、
・EV販売が急激に進むことの難しさ(コストと使い勝手)
・販売が進んでも市場を走る車が置き換わるのに時間がかかる
・そもそも乗用車の石油消費は全体の一部しかない
ことにあります。

フランスやノルウェーといった原発や水力などのゼロエミッション電源が多い国は別として、殆どの国にとってEVシフトは必ずしもCO2削減にならないのはその通りです。

そして、ドイツを始めとする欧州メーカーの殆どは、売るEVの殆どは石炭火力中心の中国と考えているので、そうなればEVシフトは世界のCO2を増やす方にしか働きません。

ただし、石油は21世紀において最も供給リスクが高いエネルギー源になると思われるので(米国が中東にかけている年750億ドルものコストを重荷に思い、秩序の維持に対する信頼を失うリスク)、それよりは石炭や天然ガスや原発の方がマシという話です。

Nakanoさんご指摘の通り、コバルトはモーターよう磁石の材料ではなく、電池の電極材料です。ディスプロジウムの話も書いていたのですが、あとで削除した際に変な形で残ってしまいました。失礼しました。
下記の視点は興味深い。アメリカとかでレンタカーすると、ガソリン代が全く違う。そして道路自体はEVになっても使用をし続ける。
あと、他に記事で言及されるように、石油はガソリンだけではなく、同時に生成されるディーゼル油も出てくるし、石油化学チェーンも連なっている。

『EVの競争力の1つが「燃費の安さ」だ。一般的なHVが約6円/kmであるのに対し、EVは約3円/kmと安い。
 だが、この差は現行のガソリン代を前提にした場合だ。ガソリン価格の約半分は揮発油税などの税金が占めているため、税制次第で競争力は変わる。
 現在、道路保守などの財源はガソリンへの課税に頼っている。EVの普及率が高まれば、EVの充電などへの課税がテーマとして浮上してくる可能性がある。ある意味、EVとは“税逃れ商品”なのである。仮にガソリン並の税が課されれば、EVの燃費上の優位性はなくなる。』
確かに、EVに移行したからといって、石油消費が減少すると短絡的に考えることは出来ないと思います。

ただ、半世紀くらい前ローマクラブが出した「成長の限界」では石油埋蔵量の限界が示唆されたにも関わらず、技術進歩によって原油採掘量は逆に増えました。

おそらくシェールも技術進歩によってシェールも増産可能になるでしょう。

さらに、メタンハイドレートの活用も可能になるかもしれません。

喫緊に考えるべきことは「環境負荷の低減」だと思います。
そういう意味では、EVは決して悪い流れではありません。
<追記>
コメント欄が充実していて、面白いですね。
当方がNPに期待しているのはこのような形です。

Okaさんの指摘も重要です。
物事を多面的に考えることは常に必要です。予言者は要りません。当たるかどうかではなく、現在どう考えてどうアクションすべきか、ですものね。

特に以下のコメントについては同意です。ただし、少し前のNPはEV推進派が跋扈していたように感じてましたが。みなさんどこいっちゃったんでしょ。意見ぶつけてなんぼだと思うのですが。

『インテリ諸君に申し上げたいのは、自分で考える軸を持たずに、安易に鵜呑みにしない事。NPでは、EV懐疑派、アンチEV派の論陣が強すぎて、世の中の流れと逆行する世論に傾く時が多い。合理的に正しく間違える。どこか違うんじゃないか?、絶えず自分で考える余地を、持ちましょう。』
<完>

全面的に同意です。
すっきり腑に落ちる「EVシフトのエネルギー論」ですね。
全方位でまとめられていて、スッキリしました。

今後のMaaSの方向性も同意。自動車を有効利用できる方法の一つとしてシェアリングと自動運転、EVはアリだと思います。

大場さん、ありがとうございます。
EVは税制逃れのみならず、補助金ドップリが現状ですからね。そこを脱してからが本当の価値が問われるところ。

細かい話ですが、高騰している原料に「モーター用磁石の材料であるコバルト」とありますが、これはコバルトではなく重希土類、特にディスプロシウム(Dy)の間違いではないですかね。コバルトが使われる磁石は磁力の低いフェライト磁石で、EVの駆動用モーターに使われるのは磁力の強い希土類を用いたネオジ鉄ボロン磁石(NdFeB)です。NdFeBは高温で特性が劣化するので、その対策として添加されるのがDyです。Dyは8-10wt%添加され、希土類の中でも特に希少元素である重希土類なので、磁石にしめるコスト比率が高い元素です。コバルトはLiBの電極に使われるので、そちらを指摘したいのかもしれませんが。

MaaSに関して、EVへの対抗策として、止まっている車体の利用方法拡大の提案があると、実はとても大きな帆船効果が出ると思います。今の所そういう動きは見えませんが。
EVとMaaSの親和性について、初めて腑に落ちる議論に接することが出来ました。なるほど。ボルボがサブスクリプション・モデルを導入しているのもEVを見据えているのでしょうか。

「EVはガソリン車と比べてバッテリーなど車体コストが高い一方で、ランニングコストは安い。個人で所有するよりも、事業者が保有して利用量に合わせてサービスを提供するカーシェアなどのシェアリングエコノミーのモデルに適している。」
いま八丈島に来ています。離島はEV活用と親和性が高いと思いきや、島内を走ってるクルマはガソリン車が大半でEVは行政の実証実験のものだけ。もちろん日産車です。

島内にはマグナス風力発電や地熱発電など、面白い供給源は揃ってるので、やはり蓄電池の問題ですかね〜
大場さんが以前からおっしゃっておられる、原油供給リスクのお話は、なるほどなぁ、と思っておりました コレがclear and present dangerと、多くの方々に感じられるようになってくると、世の中の論調も変わってくるんでしょうねぇ
とても参考になります。ここには言及されていませんが、電力の供給インフラも今のままでは足りないので、みなさんが仰るほど、EVシフトは速くないのでは、と常々思っています。

前にもコメントしましたが、EVはガソリン車に比べて、量産効果が小さいとされるのも普及の障害です。なんらかの技術的なブレークスルーが欲しいです。
一週間ぐらい前に記事がありました.
https://newspicks.com/news/2633128?ref=user_2112738
EVはガソリン・ディーゼル車の単純な置き換えではなく,その置き換えに伴うCO2増減を論じても意味はない.ガソリン・ディーゼル車はこれまで社会を発展させてきたが,技術的に局所的な最適解に収束しつつある.EVは自動車,モビリティをその局所解のトラップから脱出させ,より最善の最適解(社会全体の幸福化と地球環境への負荷の最小化)に向かわせる駆動力の役割を果たす.
EV化のキーポイントは,上のコメントにも書いたように,
・乗り物の設計の自由度が上がること.
・自動運転化.
・シェア化.
・他のモビリティとの融合.(「MaaS」と言えば良かったのだと,この記事を読んで分かりました)
・スマートグリッドへの取り込まれ.
にある.たんに電気自動車だけで石油消費を減らせないのは事実.電気自動車はきっかけに過ぎず,電気自動車は上のようなポイントを引き起こしながら,個人の自由と幸福と,社会の利益,地球環境負荷の軽減を同時最適化していく可能性を秘めている.だからEVなんです.