[オスロ 16日 ロイター] - 世界最大の1兆ドル規模のノルウェーの政府系ファンド(SWF)は、指標とする指数から石油・ガス銘柄を除外するよう提案する書簡を財務省に送った。持続的な油価下落の影響を小さくするのが狙い。

同ファンドを監督するノルウェー中央銀行のマトセン副総裁がインタビューで語った。書簡にはオルセン中銀総裁とファンドの最高経営責任者が署名している。

議会の承認が得られれば、数十億ドル相当の石油・ガス株を、時間をかけて処分する。石油・ガス銘柄が現在、同ファンドの指標となる株式指数に占める比率は6%、370億ドル相当。

ノルウェーのSWFは運用資産における株式の比率が70%で、以前の60%から高まっている。

マトセン副総裁は「石油・ガスのセクターを構成銘柄から外すというだけの提案」と説明。実現すればFTSE指数で石油・ガス銘柄に分類されている銘柄がファンドの指標となる指数から除外されるとした。

ノルウェーのSWFは多数の石油企業で最大の株主となっている。昨年末時点のエネルギー企業ごとの保有比率はロイヤル・ダッチ・シェル<RDSa.L>が2.3%、BP<BP.L>が1.7%、シェブロン<CVX.N>が0.9%、エクソンモービル<XOM.N>が0.8%、伊ENI<ENI.MI>が1.7%、仏トタル<TOTF.PA>が1.6%など。