[東京 7日 ロイター] - 加藤製作所<6390.T>は7日、北朝鮮のミサイル施設で、日本製のクレーンが使用されていると一部報道で伝えられたことに対し、同社製である可能性があるとの見解を表明した。同時に同社は外為法などの法令を遵守していると述べている。

同社は、北朝鮮のミサイル施設で使用されている同社製の可能性があるクレーンについて「どのような経緯で入手された機械かはわからないが、軍事兵器に関連した作業に使用されていることは、誠に遺憾」と表明。

そのうえで「当社は、日ごろから法令を遵守し、製品の製造販売を行っている。今回の報道のクレーン車が当社製であったとしても、日本の外国為替及び外国貿易管理法等に基づいて、販売を行っている。今後もコンプライアンスを重視した経営を行っていく」としている。

FNN系列は7日、北朝鮮のミサイル開発の現場に、日本企業の製造したクレーンが使用されている実態が、米シンクタンクの分析でわかったと伝えた。

そのシンクタンクは、北朝鮮メディアが報道した今年5月に発射された中距離弾道ミサイル「火星12」型の写真を分析。写真の黄色いアームのクレーン車が、その形状などから、加藤製作所のクレーンだと指摘している。

(田巻一彦)