社会人「3年目の壁」は学問で乗り越えよう

2017/11/7
NewsPicksは、J-WAVE「STEP ONE」(毎週月~木 9:00~13:00)と連携した企画「PICK ONE」(毎週月~木 11:10~11:20)をスタートしました。
11月7日は、崔 真淑(さい・ますみ)さんが出演。
崔さんは、大学卒業後、大和証券SMBCで当時最年少の女性アナリストとしてご活躍。現在は、エコノミストとして、様々なメディアに出演されています。今日は「『数学者→専業主婦→AI研究者』。私が研究で伝えたい“違和感”」(NewsPicks Brand Design)を題材に、“学問領域の融合”について、お話いただきました。
POINT 1:
学問をつうじて乗り越えた“3年目の壁”
世の中にある疑問や課題を、数学からのアプローチで解決するーー。そう語る国立情報学研究所の新井紀子教授は、数学者のバックボーンを持ち、専業主婦を経て、AI研究のスペシャリストになった異色の経歴の持ち主だ。
「私自身は働きながら社会人大学院に通い、修士号を取得しましたが、当初は『大学院で学ぶことに意味があるのだろうか?』と疑問を抱いていました。
そんな私が、学問を修める意義を実感したのは、仕事で“3年目の壁”に悩んだときのこと。日々の業務で自分自身の成長が実感できなくなり、ふと立ち止まって悩んだとき、進学を考えました。
3年間で得てきた知識や経験を、学問をつうじて体系立てて学び直し、整理し直すことで、理解も深まるうえに、仕事の展望も広がったように思います」(崔さん)
「とはいっても、働きながら学校に通うのは、経済的にも厳しいのでは?」(寺岡さん)
「国からも補助金や手当が出るケースもありますので、まずは調べてみるといいかもしれません」(崔さん)
POINT 2:
学問の融合で、世界を読み解く
「記事にもあるとおり、ここ最近は学問が融合してきていると感じています。
10月にノーベル経済学賞が発表され、『行動経済学』の研究者が受賞しました、実はこの学問は、経済学と心理学が合わさった『経済心理学』と呼ばれていたもの。まさに融合によって生まれた学問です。
なぜ研究者が、学問分野を横断して研究し、融合させるのか? それはひとつの学問領域だけを極めても、解決できないことが多くなっているからです。
たとえば、ファイナスの分野では経済学の手法だけでは、平均的に20%のことしか解明ができなかったものが、経営学の分野を応用することで60%近い説明力を発揮するなどのケースも存在します」(崔さん)
POINT 3:
ビジネスの世界でも有効な“融合”
「『専門領域を超えて、自分の研究や業務の範囲を広げる』。これは研究者にかぎらず、ビジネスパーソンも求められる姿勢ではないでしょうか。
いまの環境でやりつくしたと感じたときに『この仕事しかしていないから、他のことはできない』と先入観をもたず、様々なジャンルの仕事に関わってみるのも一案です。
挑戦することで、なぜこの仕事が必要なのか、ビジネスになるのか、本質が見えてくるかと思います。その気づきは、きっと次に活かせるでしょう」(崔さん)
今回のニュースをはじめとした崔さんのコメントは、ぜひ以下からチェックしてみてください。
8日は、DeNA China CEOの任 宜さんが出演予定です。こちらもお楽しみください。

【番組概要】放送局: J-WAVE 81.3FM
番組タイトル: PICK ONE
ナビゲーター: サッシャ、寺岡歩美(sugar me)
放送日時: 毎週月~木曜日11:00~11:20(ワイドプログラム『STEP ONE』内)
番組WEBサイトはこちらをご覧ください