大人のコミュニケーション力は、スナックで鍛えよ!

2017/11/6
NewsPicksは、J-WAVE「STEP ONE」(毎週月~木 9:00~13:00)と連携した企画「PICK ONE」(毎週月~木 11:10~11:20)をスタートしました。
6日は、嶋 浩一郎(しま・こういちろう)さんが出演。
嶋さんは、大手広告会社でクリエイティブ・ディレクターとして活躍後、博報堂ケトルを設立。カルチャー誌『ケトル』の編集長を務めるほか、東京・下北沢にビールが飲める書店「本屋B&B」の経営にも携わられています。嶋さんに「人模様:学者集結でスナック文化論」(毎日新聞)を題材に、スナックから学べるリアル店舗の経営戦略についてお話いただきました。
POINT 1:
スナック誕生のきっかけは「東京オリンピック」
「スナックの歴史を紐解くと、1964年の東京オリンピックがきっかけだと言われています。
スナックでは、女性がお客様の隣ではなく、カウンターを挟んで対面に座って接客します。この形式は、『海外からの旅行者のために夜の飲食店を健全化しよう』との取り組みの一環として作られたのだとか」(嶋さん)
「本書によると、日本にあるスナックは10万店舗以上。スナックの研究者が登場し、分析する本も出版されて、2020年に向けてスナックの話題が増えていることに、必然の流れを感じます」(嶋さん)
POINT 2:
スナックはコミュニケーションの修業の場
「この番組では以前、『今の若者世代は、スカイプで飲み会をやるらしい』というニュースを取り上げました。そんななか、スナックにはリアルな店舗ならではの良さがありそうです」(寺岡さん)
「何かの分野に詳しい人を『あの人は通だね』と表現したりしますが、江戸時代には、誰とでも話せる人を“人に通じている”として『通』と評価していたそうです。
スナックでは、不特定多数のお客さんが集まっていて、名刺交換から始まらないコミュニケーションが繰り広げられます。ある意味、スナックはコミュニケーション能力が磨かれる修業の場なのではないでしょうか」(嶋さん)
POINT 3:
スナックに学ぶべき「リアル店舗経営
「ビールが飲める書店を経営している身として、出張で地方に行くときは、書店とスナックに立ち寄るようにしています。そこではネット検索では見つからない、地元のディープな情報を知ることができます。
スナックを語るときにその店の料理やドリンク、インテリアを評価する声は多くはありません。そこがほかの飲食店とは大きく異なります。究極的に、スナックは“人”が売り物のビジネスであり、ママのキャラクターに価値があるビジネスなのです」(嶋さん)
「せっかくリアルなお店があるのに、そこで提供されるサービスが画一的ですと、ネットショップとの差がなくなってしまいます。
歌舞伎町では、ホストが本を紹介してくれる『歌舞伎町ブックセンター』がオープンしましたが、今後は店員のキャラクターが立っているお店が生き残るでしょう。つまり、飲食店や書店にかぎらず、リアル店舗では店員の個性を活かすことが重要になっていきます。
その観点で、ママの人柄を武器に生き延びてきたスナックは、実は最先端をいく事例であり、学ぶべきヒントが多そうです」(嶋さん)
今回のニュースをはじめとした嶋さんのコメントは、ぜひ以下からチェックしてみてください。
7日は、エコノミストの崔 真淑さんが出演予定です。こちらもお楽しみください。

【番組概要】放送局: J-WAVE 81.3FM
番組タイトル: PICK ONE
ナビゲーター: サッシャ、寺岡歩美(sugar me)
放送日時: 毎週月~木曜日11:00~11:20(ワイドプログラム『STEP ONE』内)
番組WEBサイトはこちらをご覧ください