【スクープ】イーサリアム分裂事件の真相。「犯人は、私じゃない」

2017/11/9
家や車、洗濯機から自転車まで──。「鍵」をかけられるものであれば、どんなものでも第三者の仲介なしに簡単に売り、貸し、そしてシェアできるようになる。
ブロックチェーン技術を物理的な「鍵」に応用したシェアサービスの実現を目指す、ドイツのスタートアップ「スロックイット(Slock.it)」。前回に引き続き、世界第二位の時価総額を誇る仮想通貨「イーサリアム」プロジェクトの初期メンバーたちが創業した、野心的な同社の描くビジョンを紹介する。
ステファン・トゥアル(Stephan Tual)/Slock.it共同創業者兼COO
「イーサリアム」プロジェクト初期メンバーの1人で、前CCO(Chief Communications Officer)を務める。VISA EuropeやBPなどの顧客を相手にするデータ分析企業でCTO職を歴任後、ブロックチェーンに惹かれ、イーサリアムを経て、同じくイーサリアムプロジェクトのメンバーら3人で独立、2015年9月にSlock.itを創業

ブロックチェーンはまだ「10歳」

──前回は、イーサリアムがブロックチェーン技術の「民主化」を実現できていない、というお話でした。
そうです。ブロックチェーン技術の恩恵を受けるべく、仮想通貨「イーサ」を入手しようとすれば、今はお金がとてもかかるし、かつアクセスが複雑です。よっぽどの「オタク」でないと、入手はなかなか難しい。
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