イラク部隊がクルド実効支配のキルクークに進撃 砲撃交わす
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イラクのアバディ首相は、クルド自治政府が日曜日の夜までにキルクークから撤退するようにという最後勧告を無視し、キルクーク市内にPKKを展開させたのは宣戦布告行為だとして、イラク軍、連邦警察、治安部隊に対し、キルクーク県の基地や施設を確保するよう命じました。
これを受け、タザに集結していたイラク第九機甲師団と、シーア派民兵組織人民動員部隊がキルクークのK1空軍基地と郊外の油田地帯(Bai Hassan油田?)に向け北上を開始し、一部ですでに散発的な戦闘が始まったとの報道がされています。
ただしアバディ首相は、クルドの民兵であるベシュメルガと協力して可能な限り戦闘は避け、市民を保護するようにとも言っていますので、クルド軍の自発的な撤退を求めての軍事行動という側面もあります。
実際ベシュメルガの大部分は戦闘を避けているとの報道もあり、今のところ全面的な武力衝突には至っていません。
今後両政府が全面戦争に至るかどうかは、クルド自治政府とベシュメルガが、キルクークの所有権に固執するかどうかにかかっています。
(10時追記)
(原文)
第一報を伝えたのは、クルドのルドウ放送ですが、強硬派系として知られており、本当にイラクの軍事作戦が始まったのかはもう少し情報を確認する必要があります。
ただシーア派人民動員部隊(PMU)の中核でイスラム強硬派であるハシュド・アル・シャビーの部隊がキルクーク郊外の油田地帯に向け北上しているには事実のようで、タザに集結していたイラク内務省軍の一部が、キルクークのk1空軍基地に向かっているとの報道もあります。
又これを受け、キルクーク市内には新たに3000のクルド民兵ベシュメルガが増援として派遣されたとのことです。
したがって、もし両国政府が戦争回避に動いたとしても、両政府の意向に反して、これらの民兵部隊同士で不慮の戦端が開かれる可能性は十分にあります。
いずれにせよクルド自治政府が、IS戦争のどさくさ紛れに占領したキルクークの領有権に拘るなら、遅かれ早かれイラクとの衝突は不可避です。
全面戦争回避のため最大限の努力をして欲しいと思います。米空軍留学時、クルド人とイラク人双方の友人がいた。互いに仲良くしていたが、部族間での争いが起こるのはただただ悲しい。
家族同士、友達同士で殺し合うということが過去に何度も起きてきたが、後に残るのは憎しみと悲しみでしかない。。
なんとか平和的に解決できないものか。