【直言】スパコンの鬼才「今ならグーグル、エヌビディアにも勝てる」
NewsPicks編集部
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「エクサスケールの衝撃」で提唱したプレシンギュラリティのぶっ飛んだ世界観の一方で、齊藤さんが、地道に絶えず半導体開発を20年以上も続けてきた成果が出てきているのは、すごく興味深かったです。
しかも、その中では、破綻したエルピーダメモリのDRAM技術者たちの、最先端の研究がふんだんに活かされているのも嬉しい話ですし、TSMCの最先端プロセスの枠を押さえている話も興味深かったです。
スパコンの競争も、米中の巨大な資本が投下される中で、齊藤氏の野望が花を開いてくるのか、目が離せません。世界のIT大手は半導体開発めがけて人材投資しており、鎬を削っている一方で日本ではすっかり半導体開発は下火。負けたからおしまいとか大手じゃないからダメだとかじゃなくて、結局、どういうビジョンと設計思想でやるか?ということであり、そうした大きな青写真を書ける人はすっかり居なくなってしまった。
そして、半導体開発や設計は非常に高い付加価値を生み出す仕事であり、専業メーカーが数多く成り立ちうるわけで、そこのところの見識が未だにあまり浸透していない。設計とファウンドリーの水平分業自体、いまいちピンと来てない人は多いのではないだろうか。
この会社だって大化けする可能性はあるわけですよね。表面的な競争優位性を築こうと、安易にソフトorハードどちらかに特化する発想は危険。エコシステムを形成する考え方をもつこと、ビジネスモデルに落とし込むことの大切さを再確認できました。
>やはり数年単位かかるハードと、ソフトの開発はバランスよくやらなければならない