「グルテンフリー」は本当に健康にいいのか?
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友人にグルテン過敏症のアメリカ人がいますが、彼は日本に来た時に特に醤油に気をつけているとのこと。グルテンが含まれているか店で店員に聞くそうです。彼が少し懸念していたのは、店員が醤油にグルテンが含まれているかどうか分からず、グルテン摂取が不可な人にとっては不安に感じたということ。2020年の東京オリンピックに向けて、ハラルとともにグルテンを含む食品等についても理解し、明示されることが望まれます。
記事本題とそれますが、ハラルについてのコメントがあるので、私自身の研究成果を踏まえていくつか補足します。論文等で発表した内容です。
ハラルの表示がより増えるのは、基本はいい(悪くはない?)のですが、そのハラル認証をどの団体が出したかが大切です。また、ムスリムに聞くと、非イスラーム圏では、ハラルよりも、成分表示がきちんとわかるようになるのがベストという意見もあります。二次元バーコードとかで、表示されると便利かもしれません(多少、そういう食品やレストランもありますが、まだ少ない)。
日本でいうハラルは、良かれ悪しかれ、マレーシア式の考え方が広がっているので、ハラルの多様性があることも知っておく必要があります。
なお、イスラーム団体またはイスラーム法学者団体(マジュリス・ウラマー)によっては、ハラル認証は商業主義になりすぎていて、「悪魔の商売」というファトア(口頭または文書による法的解釈)も出ていますので、よくよく調べる必要があります。
日本のある企業は、日本の某認証団体から認証をとりましたが、ムスリムのお客様からこれはおかしいと指摘され、外国のイスラーム法学者団体から取り直したケースもあります。
ハラル認識の歴史はまだ、かなり浅く、昔から行われてきたことではありません。知名度があがったのは、マレーシア政府のマーケティングが上手(?)だからです。