焦点:FRB、資産縮小正式発表へ 市場の動揺回避に万全の手
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今回新たに追加される情報は「B/S縮小の詳細計画」ですが、今更これを公表しないという展開を市場は見込んでいませんので材料にはならないと思います。焦点は「B/S縮小と利上げを同時並行できるのか?」という論点であり、ドットチャートおよび一部市場タカ派は「できる」と見ているのが現状です。 しかし、先般ブレイナード理事が講演で述べたように、既に効果や副作用が検証されている利上げに比べてB/S縮小は何が起こるか分からないという政策修正になります。まずはインフレ率がはっきりと浮揚してくることを確認できなくては、同時並行は避けるべきという判断が安全牌かと思います。しばらくはB/S縮小を進めつつ様子見ではないでしょうか。
今回のFOMCで既定路線と見做されている通り資産縮小が発表され、仮に年内あるいは来年早々の利上げの手がかりとなる声明等が出された場合、市場への負の影響は相応に考え得るでしょう。
ただ、直近の要人発言からするとFRBは少なからず利上げに関しては慎重を期する構えでいるように感じられますので、今回は大方そうならないように配慮された形になるかと思いますが。個人的には、FRBがこれまでの金融引き締め時にもよくやってきたように、BS縮小打ち出すもドットチャート下方修正とかイエレン議長がハト派発言を強めるとかして、バランスを取ってくるのかなと見ています。