WDがアップルに買収参画打診 東芝半導体売却交渉で新提案
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アップルの話はどこからも出てくるので、あまりあてにはならない。
アップルは、最初は、鴻海で登場、次はハイニクス、そしてWD、それだけ、NANDが不足して焦っている、任天堂なんかも出てくるかもね。NANDほしければ出資しろと。アップルはサムスンには出資しないから。
ただ、アップルといっても、おそらく調達部門、これまでも前受金で、設備投資をシャープなどでしている、シャープ亀山1やJDIは、一部、アップルのカネ。
ただ、WDの譲歩は大きい。これなら、実質ゼロ(契約債務が1000億円あるから、その分の7%程度は入る?)
だから、独禁法は審査不要では?なお、日本では、審査対象は、①議決権50%以上、②25%超、比率が1位、③10%をこえ、3位以内。
今回は、この③にも該当しない。
また、現在のシェアが、サムスン35%、東芝、WDが17%ずつ、ハイニクス10%、マイクロン10%弱だから、公取委判断ガイドラインでは、HHIが、2100弱。東芝とWDが一体ならば、2700弱で600増える。かりに、東芝とハイニクスが一緒だと、2400くらい。300増えるので、審査対象。ハイニクスだからといって、独禁法が通りやすいことはない。新たな動きのようですね。
WD社連合の売却案のうち、下記WD社が引き受け予定だった1500億円をカットして、代わりに米アップルを参画させて引き出すのが今回の提案、という記事のようです。
さて、元々「WD社陣営」と呼ばれる「新日米連合」の買収案の金額内訳は下記の通りでした。
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<合計:1.9~2兆円>
・転換社債
- 米国WD:1500億円
・出資
- 米国KKR:3000億円
- 産業革新機構:3000億円
- 日本政策投資銀行:3000億円
- 東芝:1000~2000億円
- ゆうちょ銀行:400~500億円
・融資
- 3メガバンク(三井住友銀行/みずほ銀行/三菱東京UFJ銀行):7000億円
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背景として、WD社は「東芝メモリ社の持株率を抑えること」で(主に中国の)独禁法の審査通過をしやすくするために新提案にて経営権関与を薄める意向を示していたのですが、具体的には上記転換社債を注入することを断念するのが今回案。
その代わり、東芝と共同投資してきた四日市工場の生産設備の買い戻しを求めており、加えて、四日市工場の新製造棟についても従来の共同投資の枠組みを維持する約束を取り付ける模様です。
(※つまり、WD社は一旦株式保有での東芝メモリ社の経営権獲得はあきらめつつも、自社半導体事業の競争力担保を東芝メモリ社との協業を取り付けつつ実現しようという動きです。WD社から見れば、競合に東芝メモリ社を取られるよりよほどマシなので、この中で東芝への法的措置も取り下げる、という考えになります。)
【参考記事:WD、東芝半導体買収スキームから離脱・四日市での協業強化提案】
https://newspicks.com/news/2475638
本記事への若林さんのコメントの通り、アップルの話は眉唾ですが、WD社の譲歩は私も大きいと思います。前進の見方ができますし、引き続きこのWD社案が一番現実解かと思われます。
また、東芝はもう上場に拘るのをやめた上で、ボロボロの財務状況を建て直す大型資金調達として、東芝メモリ社の売却ディールの目処立てのすみやかな決断が進むことを祈ります。
結果、それが事業を守り、株主・従業員利益につながります。
勿論まだ不確定情報ではありますが、続報を待ちたいと思います。