(Bloomberg) -- 資産家ウォーレン・バフェット氏が狙う買収案件に、ポール・シンガー氏が横やりを入れた。シンガー氏率いる米エリオット・マネジメントは、テキサス州最大の送電会社オンコー・エレクトリック・デリバリーの親会社の債権者となった。事情に詳しい関係者が明らかにした。バフェット氏のバークシャー・ハサウェイはオンコーに90億ドル(約9900億円)での買収案を提示している。

詳細が公開されていないとして匿名を条件に述べた同関係者によると、エリオットは米フィデリティ・インベストメンツから、経営破綻した親会社が抱える債務約6000万ドルを取得した。同債務を取得することでエリオットと、同じくバークシャーのオンコー買収に反対するサンライズ・パートナーズは、親会社の債務全クラスで過半数を取得することになるという。

破産裁判所は通常、債権者1人の同意があれば手続きを進めることが可能だ。同関係者によると、エリオットはフィデリティから債務を取得したことで同債権者としてバークシャーによるオンコー買収に反対を表明し、買収成立を阻止できると考えている。

エリオットとオンコーの担当者はコメントを拒否した。フィデリティの担当者にコメントを求めたが返答は得られていない。

原題:Elliott Is Said to Buy Debt in Move to Block Berkshire Oncor Bid(抜粋)

--取材協力: Sabrina Willmer 、 Noah Buhayar

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