クルマとバイクが“会話”すれば、事故は「3分の1」になる──衝突を自動で回避する小型モジュールが実用化へ
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完全自動運転が達成されれば,故意による衝突を除いて,交通事故をゼロに近づけることができます.自動運転車のセンサ技術で物損事故をゼロに近づけることができるのは言うまでもありません.また,自動運転の要素技術の一つは通信です.V2X(車車間・路車間通信)などと呼ばれています.車同士が通信で結ばれ,出会い頭の事故を防ぐことができるようになります.同じように,バイクとの衝突も防ぎます.さらに本記事にはありませんが,車は,人が持っているスマホ(携帯端末)と通信することによって,人(スマホ)と距離をとるようにすれば,やはり人身事故をゼロに近づけることができます.
興味深い。ただし同種のハードウェアを搭載した機体同士でなければ効果が望めない点で、現実解とはやや離れてしまう気はする。
こうした自動運転社会のあるべき制御システムを描く際、オブジェクト指向開発におけるアーキテクチャのデザインと共通する観点もあり面白い。
自動運転の技術的領域は専門外ゆえあくまでも理論的な思考になるが、自動運転機体が行き交う社会においては、大きく以下のデザインアプローチがとれるはずだ。
【A】個々の機体がそれぞれ周囲の情報を自立的に収集・分析し、相互に通信をして制御し合う
【B】個々の機体の自立性は最小限にとどめ、共通のコントローラーが各機体と通信しながらそれぞれの最適な動きを判断・制御し指示を出す
記事にあるアプローチはAだろう。ただしそのためにはメーカーや機種が異なる様々な機体が統一的なプロトコル/インターフェイスで情報をやりとりしながら整合性のとれた処理をし合う必要がある。これは想像するだけでもハード/ソフト双方で開発やアップデート含む運用保守の負荷が大きくなるように思える。
一方Bは、コントローラーが網羅的な3Dマップ(人の目に耐えるグラフィカルものである必要は全くない)をもち、各機体からの情報を吸い上げてマップ上に配置し、第三者的に最適化を目指す設計になる。現実にやる場合は、道路や信号機、電波基地局、衛星等がひとつの制御インフラを構成し、情報収集から指示伝達までを行うイメージだろう。
個人的には、街中の道路という複雑で変数の多い環境下では、Bの方が制御しやすいのではと感じる。機体側は最低限の処理のみを行い、交通の最適化はクラウド上でコントローラーが担う。管理もしやすいだろう。アメリカではPanasonicがそうした制御実験を行っていた記憶もある。ただ、一度築いたインフラを作り直すのも同様に難しい。まだまだ現実解には遠そうだ。
自動運転の実用化が徐々に見え始めてきている中で、どのようなアプローチで新しい社会のインフラが整っていくのか、引き続き注目したい。オートバイに乗る身からすると、ライダーは往々にして限界に近い運転をしがちです。
そして、多くの場合限界に近く、危険が迫っていることを理解していません。
バイク本体が危険や限界を察知し、告知や制御をしてくれるのは、いいことだと思う。