みんなと同じことをすれば受かる――勉強で大事な5つのポイント

2017/7/31
NewsPicksは、J-WAVE「STEP ONE」(毎週月~木 9:00~13:00)と連携した企画「PICK ONE」(毎週月~木 11:10~11:20)をスタートしました。
31日は、弁護士の菅野朋子さんが出演。「勉強で最も大事なのは『やらないこと』を決めること」(Diamond Online)を題材に、試験に成功するコツについて解説しました。

勉強の“範囲”を決める

サッシャ 今日は、「勉強で最も大事なのは『やらないこと』を決めること」というトピックにフォーカスです。
寺岡 解説してくださるのはNewsPicksの公式コメンテーター「プロピッカー」の菅野朋子さんです。
菅野さんは、渋谷リヒト法律事務所の弁護士でいらっしゃいます。弁護士を志したのは、結婚をして出産を経た29歳の頃。
37歳の時、5回目の挑戦で旧司法試験に合格されました。おはようございます。
菅野 おはようございます。
サッシャ 改めて、すごい経歴ですね。子育てをしながらでしょう。
菅野 自分では、やりたいことをやっていただけなので、大した話ではないかなと思うんですけれど。
ちょうど息子が小学校3年生の時に受かったので、その前は寝かしつけた後に勉強をしていましたね。
サッシャ 今回は「『やらないこと』を決めること」というお話ですが、どんな内容か教えていただけますか?
菅野 要するに、これは勉強の範囲を決めるということなんですよね。
サッシャ あっ、勉強の中で、やらないことを決めるということですか。
菅野 そうです。どうしても手を広げ過ぎてしまいがちなので、「これ以上はやらないと決める」ことなんです。
サッシャ この記事を踏まえて、菅野さんから具体的に5つのコツがあるそうなんですが、ご紹介いただけますか?

勉強で重要な5つのポイント

菅野 まず一つ目は、「基本を習得するまで、やる範囲を広げない」ことです。
サッシャ 運動と一緒ですね。基礎の反復練習みたいな感じですか?
菅野 はい。勉強としては、基礎が一番面倒くさいですし、つまらない。だいたい暗記ものなんです。
それに対して、応用の勉強は面白いので、つい手を伸ばしがちなんですけれど、それは絶対ダメです。基本すらできていない人が多いので、まずはそれをやることですね。
そして、二つ目は、「教材を絞って情報を集約する」。要するに、あれもこれも教材に手を出さないということです。
寺岡 うわー、やりがちですね。
菅野 「この本一冊を見れば大丈夫」というものに、情報を集約します。足りないものは、書き込みます。
そして、間違えたものは赤で引く、もう一回間違えたら丸で囲む、次はマーカーを引く、としていけば、自分の弱点がわかる本が一冊出来上がるので、それを繰り返しやります。
サッシャ だいたい教材って、どれがいいか分からないから本屋で3~4冊買って、そこから迷いますよね。
菅野 迷うんですけれど、決めたら一つにします。書き込むときは、0.3か0.4mmのシャープペンシルです。0.5mmだと、擦れて見にくくなるので。
サッシャ そこまでこだわるかあ、ちょっと細めのね。
菅野 三つ目は、今までの話から少し離れるんですけれど「机に向かうだけが勉強時間じゃない」ということですね。
よく言われることですが、隙間時間を勉強に充てると。なので、私は単語帳のようなものを、どんな時も持っていきました。息子の運動会にも持って行きましたし(笑)。
サッシャ 競技と競技の間に見るわけですか。
菅野 自分の息子が出る競技なんて、ちょっとだけじゃないですか。それ以外の時に陰で見ていました(笑)。
寺岡 すごいなあ。トイレの壁なんかに貼りますよね。そういうのでもいいんですか?
菅野 いいですね。やっぱり視覚から入る情報って頭にすごく残るので。
そして四つ目が、受かることが目標であれば「みんなと同じことをやる」です。「みんなと同じことをしたら受からない」と思いがちなんですけれど。
サッシャ そうですよね。「人と違うことをして、一歩先に行かないと」というイメージがあります。
菅野 先ほどの基本につながるんですけれど、「できること」を必ずできれば、絶対に受かります。
私自身、試験の添削をしていたからわかるんですけれど、基本ができず、ケアレスミスをしている人がたくさんいます。
ここをちゃんと取れていたら受かるのに、できていない。そういう人が、世の中には圧倒的に多いんですよ。なので、できることを確実にやれば受かります。
サッシャ 菅野さんは5回目の挑戦で受かったんですよね。では、その前の4回はその点が甘かったんですか?
菅野 そうですね。自分が楽しいと思う勉強に走っていたんですよね。それで、暗記などの基礎をおろそかにしていたところがあって、それで受からなかったなと思います。
そして五つ目は、模試の受け方のポイントなんですけれど、「模試を受ける時には一つの目標を設定する」ことです。
要するに、本番でできることを確実にやるための練習として模試があるわけですね。
なので、模試を受ける時は、例えば時間配分や、難しくて解けないから捨てる「捨て問」の対策をしようなどと目標を決める。そして、それが成功したかを確認する。
そして、最終的に本番の試験で、それまでのチェックポイントが全部できているようにすればいいわけです。なので、模試は点を取ろうとしない。
寺岡 点数にこだわりがちですもんね。
サッシャ 司法試験の本番でも捨て問ってあるんですか? つまり、100点を目指す必要はないんですね。
菅野 例えば、60点満点の試験であれば8割取れればいいので、2割は捨ててもいいんです。
論文試験でも、この先を書けば加点につながるかもしれないけれど、「そこまで分からない」というときは、書かなくてもいいわけです。基礎がきっちりできていればいい。
サッシャ テリー(寺岡)は受験勉強は得意だった?
寺岡 割と、暗記を黙々とやるのが好きなタイプでした(笑)。
サッシャ 僕は、関連付けて覚えることはできても、暗記は苦手でしたね。何度「アンキパン」が欲しかったか。
菅野 ドラえもんのね(笑)。苦手な人は多いですけれど、まずはそれですね。
サッシャ そのうえで、やらないことを決めて、範囲を決めるということですね。菅野さん、今日はありがとうございました。
菅野 ありがとうございました。
※本記事は、放送の内容を再構成しています。
今回のニュースをはじめとした菅野さんのコメントは、ぜひ以下からチェックしてみてください。
1日はメディア・コンサルタントの氏家夏彦さんが出演予定です。こちらもお楽しみください。

【番組概要】放送局: J-WAVE 81.3FM
番組タイトル: PICK ONE
ナビゲーター: サッシャ、寺岡歩美(sugar me)
放送日時: 毎週月~木曜日11:00~11:20(ワイドプログラム『STEP ONE』内)
番組WEBサイトはこちらをご覧ください