【入山×山川】人間の脳を模倣し、超えていく。AIの近未来とは
2017/6/15
「ネットワークのネットワーク」
入山 では、いよいよ山川さんの専門である、汎用人工知能(AGI)について詳しく聞かせてください。
まず先ほどの話を振り返ると、いま続々と社会で使われ始めているのは、個別の領域でのみ知的に振る舞うことができる「特化型AI」です。自動運転に使われるAIや、囲碁のアルファ碁なんかもこれですね。
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脳を真似る必要があるのか?
脳は、人類進化の過程で、必要な方向に進化してきたはず。それをなぞる必要は無いと思う。現時点で最良のものを作れば良い。
P.S.
たとえば、脳には様々な「錯覚」を産むメカニズムなどが組み込まれている。限られた能力で最大限の効果をあげるため、ライオンのように見えるものはライオンだと錯覚するように出来ているのだ。
そこまで真似しなくても(笑)。
AIは近い将来、「脳」よりも、生物の身体知を研究し、模倣していくのではないだろうか。
「創発」の研究分野のひとつである生物学では、「自己組織化」を研究し、人間の機能は大脳以外で運動がコントロールされていることが明らかになったといわれる。AIも、極端な分散処理のネットワークとしていったほうが、人間社会の複雑系の処理には適合するかもしれない。
また、たとえばイワシの群れがひとつの生命体のように動くのは、実は、近接する個体同士が単純な2つのルールだけで行動する結果生まれる「創発」であるという。生物を模倣するのであれば、AIもIoTと連携し、単純なルールの処理を膨大なネットワークでつなぐことで、大きな「創発」を生む可能性があると思う。
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