この連載について
政治、歴史、遺伝学からAIまで、各学術分野の研究は、ビジネスにも有用な知見を提供する。しかしその最先端では、むしろ「わかっていないこと」の方が多いはずだ。そこで本企画では経営学者・入山章栄氏が、各分野の最先端の研究者と対談。それぞれの学問はいま「どこまで何がわかっていて」「逆に何がわかっていなくて」「ここから何をやろうとしているのか」を議論し、「知のフロンティア」からビジネスパーソンが学ぶべきことをあぶり出していく。
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AGIは、AIの実用性に関わる段階的な技術目標なので、
必ずしも「人と完全に似ている」ことを要求しません。
ですからその目標に「心を持つ」「意識を持つ」という
要素は含まれない
AGI開発は「人のようである」とは別の軸です。
しかし人類と調和するAGIを最速で開発するために、
むしろ「人のようなAGIを目指す」WBAアプローチが適し
ていると考えています。
しかし、コントローラーがいないと方向性が定まらないのではないでしょうか。
Linuxの開発時のように、自然発生的にリーダーが出てくる世界なのかも知れませんが、 Googleのようなリーダーが牽引しないと構想実現には紆余曲折があるかもしれませんね。
>今でも、我々は自然界を支配できないという現実の中で、自然とうまくつき合っていかなければならない。
AI界も一緒で、何もかも人間が支配するのではなく、ゆるやかにコントロールすることが大事だというのが私の考え方なのです。
よくわかります。
ただそれがチップの中だけでなく、
外界と繋がるフィジカルなハコ
もしくは、プラットホームが必要だと思
います。
ロボットがサッカーで、ワールドカップ
チームを破ろうという、ロボカップでも、
頭脳は既にAIが上で、問題はロボットの
方だそうです。
自分の体自体も、AGIがデザインするように
なるのかもしれませんが。。
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EcSIA:AIと共存する望ましい未来社会像
私が思う、望ましい未来像とは 「万人の幸福」と 「人類の存続」の間のトレードオフの緩和をAIがおこなうことで、その両立を目指すものである。こうした未来社会では共有財産としての多様な人工知能と、時に拡張された人類によって生態系が形成される。私はこれをEcSIA(Ecosystem of Shared Intelligent Agents)と呼ぶことにした。
EcSIAは大自然の如く複雑広大で、人類はそれを完全には理解し把握できないまでも緩やかに制御する.そしてEcSIA が生み出す恵みや富は万人に分配される。
(山川宏、2015年7月)
入山 山川さんの見立てでは、AGIはいつごろできそうですか。
山川 具体的には2030年ごろを目標にしていますが、もっと早く完成する可能性もあると考えています。