【慎 泰俊】モチベーションは「習慣の力」だ。続けるコツは?
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心理学者V・ブルームの期待理論をもとに、私たちはモチベーションの高さは「目標の魅力(やりたい/Will)×達成可能性(やれる/Can)×危機感(やらなきゃ/Must)」で生まれると定めています。
それぞれを高めるために様々なモチベーション効果を問いていますが、記事中で紹介されている取り組みは下記のように整理されます。
⚫︎目標の魅力(やりたい/Will)
・ラダー効果
自らの仕事を行動レベルではなく、目的レベル、意義レベルで捉えることで、仕事の魅力を高める。
『当社のミッションは「民間セクターの世界銀行となり、2030年までに1億人に金融サービスを届けること」なのです。』『その会社のミッションの根底には「機会の平等化を実現する」、「世の中の不条理を可能な限り正す」といった思いがあります。』
⚫︎達成可能性(やれる/Can)
・マイルストーン効果
最終目標の前の途中目標を明確にすることで、実現に向けたイメージを膨らませる。
『続かない理由は、自分の現状に対して目標が高すぎることじゃないですかね。たとえば今日10kmしか走れない人が、明日100km走ろうとしても、無理に決まっています。ところが正月などに年間計画を立てようとする時、気が大きくなるのか、自分の現状に対して高すぎる目標を立ててしまう。』
⚫︎危機感(やらなきゃ/MUST)
・コミットメント効果
周囲に自ら宣言することで、自らを追い込み、コミットメントを高める。
『仲のいい友人に目標を宣言することですね。私は毎年お世話になっている人や友人らに過去1年の振り返りと来年の抱負を具体的に書いて送ります。』
ちなみに、「目標の魅力」「達成可能性」「危機感」、それぞれの要素のどれが特にモチベーションに影響を与えるかは個人によって違います。
自分のモチベーション傾向を知ることはセルフモチベーションマネジメントに役立ちますし、他者のモチベーション傾向を知ることはマネジメントに役立ちます。大成された方のインタビューやドキュメントは必ず「同じことを、同じタイミングで、繰り返し、長くやる」といった論点が指摘されます。要するにルーティーンであり、ことわざで言えば「継続は力なり」ということでしょうか。
当連載の最初にもコメントさせて頂きましたが、結局、インセンティブ向上に大事なことは「どうなりたいか?」という青写真の設定とそこから逆算した「やるべきこと」を明確化することであり、前者が後者を規定するので、やはりキャリアのグランドデザインが何よりも重要というお話かと思います。特に目新しい話ではありませんが、古くて新しいことを確認する良いインタビューでありました。やろう!と思って、やり始める人は100人に1人。
やり始めてから、やり続ける人は、さらに100人のうち1人。
らしいのです。
ということは、やろう!と思って、やり続ける人(=習慣化)は10,000人に1人。
どんな些細なことでも習慣化できて10,000人のうちの1人になった!と思えば自信にもなります。
自信を持つことこそ最大のモチベーションなんでしょうね♪