【吉藤オリィ】未来の分身ロボットはどんな役割を担うのか
NewsPicks編集部
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人形劇や腹話術では、操り人形である事を理解しつつ、私たちはそこに生々しい命を感じてしまいます。その現象を応用してAIのパートナーを作ろうと考えていたのが#3の記事ですが、同じ発想で、遠隔地に自分の操り人形=アバターを出現させる事で、自分がそこにいると周囲にありありと感じさせる事ができるはずと考えました。
注目すべきはSkypeを使ってTVチャットをしていたテレワーカーが、OriHimeを使うと”会社に居場所を感じれるようになった”とコメントした点です。
周囲の人の反応がTV電話と全く異なり、”その人がいる”として周囲が認識し、態度(リアクション)に反映される事でそのような心理状態を生み出す事がわかってきました。居場所とは周囲のリアクションによって構築されるのです。
病気、育児、介護などで家から出られないというハンデを抱える人が、遠隔で出社し、社会や誰かに認識され、必要とされ続ける事による”孤独の解消”に、これからも挑んでいきます。いい!とてもいい!
その後、「WASEDAものづくりプログラム」でお世話になった教授から、総合病院の無菌室に長期入院している8歳の男の子を紹介してもらいました。
男の子の反応も「笑顔が増えた。楽しそうに毎日、OriHimeで話している」と。そう担当医の方から連絡がきて、1週間の試験利用が3回も延長されました。
このユーザー体験で、今までの不安が霧のように晴れ、「私の分身ロボットは、人の心を癒やせる、社会の役に立つ」と、やっと確信に変わったのです。