[ベルリン 22日 ロイター] - ドイツのメルケル首相は22日、欧州中央銀行(ECB)の金融緩和策により、ユーロは「弱過ぎる」との認識を示した。ベルリンの学校で開かれたイベントで述べた。

首相は、ドイツの貿易黒字はユーロ相場と原油価格の2つが押し上げ要因となっており、これらはいずれも政府の管轄外だと指摘。

ユーロは現在「比較的弱め」とし、「ユーロがECBの政策により弱過ぎるため、ドイツ製品が相対的に安価となっている」と述べた。

また原油価格が比較的低水準で推移していることも貿易黒字の要因とし、エネルギー価格がもっと高水準にあれば、原油を輸入に頼るドイツ経済の貿易収支は現在とは違う状況にあっただろうとした。

メルケル首相はまた、ドイツの大幅な貿易黒字についての質問に、内需が既に経済成長のけん引役であるとしても、ドイツは国内投資を一段と拡大することが可能だと答えた。

フランスの大統領に就任したマクロン氏については、フランスの失業問題に取り組むよう期待しており、ドイツはマクロン大統領が成功するよう支援する必要があるとの考えを示した。問題解決がポピュリスト(大衆迎合)主義に対抗する最善の道だと述べた。

マクロン大統領は23日に労働改革について協議するため、労組との会合を開く。大統領は失業率が9.6%に高止まりしているフランスの労働法を改革するため、早ければ今年の夏に政令を公布する意向を示している。

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