自分を大切にしないと、子孫にも遺伝的影響が出る

2017/5/19

一つのことを続けると進化が起きる

入山 人間の遺伝情報が環境因子によって変わることは、生物進化学の「自然淘汰vs適応」の文脈でとらえられるはずです。
エピジェネティクス研究が進めば、私たちが学校で教わった生物進化の「ダーウィンの自然淘汰説」や「ラマルク説」の解釈も変わるのでしょうか。「生物が後天的に遺伝子を変えられる」というエピジェネティクスは、明らかに「ラマルク説」に近いですよね。
胡桃坂 はい。ダーウィンは「環境に応じて遺伝子の変異が自然選択される」と主張しました。一方、ラマルクはその50年前に、「環境要因が遺伝子の変異を引き起こす」という説を提唱しています。これを「用不用説」と言います。