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NewsPicks編集部

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経営学や政治学が実際の政策運用上活用できる「実学」でなければならないとすると、学者は現実ばかりを見るようになってしまう気がしますね。だけど現場で起こっていることの多くは「ノイズ」であって事の本質ではない可能性が高い。もちろん現実を見ないというのは極端すぎるけれど、学問の世界は一旦ノイズを除去した純粋な思考実験の場であることも重要だと思います。
対談最後も示唆に富む話しだった。政治と政治額の分断。サイードやデリダといった現代思想。そして、研究者の閉じこもりは不健全であること。

「閉じこもり」は2つの意味があると思う。一つは文字通り研究室に籠もっていることと、仮にフィールドに出たとしても交流する相手が研究者に限られてしまうこと。どちらも注意しなければならないと思う。

この連載は、ビジネスパーソンや官僚などが学術知をどう実務に活かすか、付き合うべきなのか、を考える示唆に富んでいる。政治家や官僚と話す事の多い細谷さん、経営学というビジネスに密接な分野にいる入谷さんだからこその問題意識がふんだんに含まれている。

人文社会系の研究者にも是非読んで欲しい。学術研究が実務とどう関わり合うかは、常に緊張関係がある。一定の距離を保つことは、客観性や中立性を維持するために必要であるけれども、政治と政治学の分断の指摘にあったように、実務と離れすぎると、考察対象とかけ離れた議論が行われてしまうリスクがある。

研究者の多くは日本の場合は大学の教員でもある。これから社会に出て実務に就く若い人たちに、学問をどう教えるかという点でもこの対談は「役に立つ」のではないだろうか。

自分自身は、20代前半にマレーシアの日本大使館にいたときに、誘われてマレーシア研究会(現在は学会)の会員となり、会報への寄稿や研究会での発表をするようになり、研究者との関係が深まった。学術知の先端に触れながら、実務を見つめ直し、実務の視点から学術知を見つめ直すという反芻作業を、意識・無意識のうちに続けてきた。

自分自身は、年間数回、学会や研究会に呼ばれて話したり、年間1〜2本程度は学術系の雑誌や会報に論文を出すことがある。研究対象の解明という目的を持ちながらも、底流には、外交・金融・メディアという3つの実務を経験した自分が、アカデミアに何を発信すべきかという問題意識を痛烈に持っている。もし、そうで無ければ、アカデミズムの側から呼ばれなくなるだろうし、自分が関わる意味もなくなるあろう。

厳密なアカデミズムとしては荒削りな内容だということは、自分自身が認識しているけども、学術と実務の橋渡しという役割を、多少なりとも果たしていきたいと改めて思うところ。
理学や工学は、現実の世界で役にたつし、理論と実際が違う、という言い訳はない。理屈が立派でも、実験でダメならダメ。
もちろん、適用条件はあるが。

経営学は、そういう適用条件を提示せず、「実験」もしていない、という意味では、思想や宗教に近い。結局は、経営学は、金儲けのノウハウでもあるから、多くの経営学者、経済学者が金持ちで、事業で成功したら、実験はまあ成功かもしればいが。これは逆は、まぐれもあるのではあるが。、
工学出身の自分としては、研究の成果で「実用性」を評価の判断基準として強く意識すること、という風に教えられてきた。

でも、社会科学の分野では「実用性」はそこまで重視されないのに驚いた。

学問って何だろう?

落合陽一君もTwitterで呟いていたけど、エンジニアリングは学問ではないのか?
入山先生の主著『ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学』では、「経営学は答えを与えるものではない。思考の整理の軸を与えるものだ」と書かれています。そのことを知っていたので、対談の最後でお二人の考えが共鳴しているのが見てとれました。次回は遺伝子工学の最先端に迫る予定です。
アカデミズムと現実の融合。それを高次元で実現できるお二人のような研究者が一人でも増えてほしい。そう感じる対談でした。
ビジネスパーソンにとって実務経験の振り返りはとても重要だと思いますが、その際に参考となるのは経営学(そしてそのベースとなる経済学、心理学、社会学)。思考の軸として様々な「なるほど!」が享受できます。そこから得た学びは血肉となって次のキャリアを作ってくれるはずです。そして機会あれば思考の軸のフィット感や違和感を学者の方々にフィードバックしよう。そういったインタラクションが学問と実務の距離をグンと近づけてくれると思います。
これは経営学、国際政治学のみならず、多くの社会科学でいえる。社会学もしかり。
"経営学はあくまで学問で、組織やビジネスのメカニズムを説き明かすのが目的であり、「役に立つかどうか」を中心に評価されるものではない"
それでいいと思います。逆に私たち経営者から見ても、都合よく使わせていただきます。そういうつかず離れずでいいんじゃないでしょうか。あくまで学問ですからね。歴史が浅いので、なおさらまだ評価が固まっていないんでしょうね。
結局、実務と学問は分離せざるをえないとお考えなのか、
研究と現実をつなげたいと思っているのか、
はっきりしていないのでは?

「(細谷さん)・・・研究論文をジャーナルに載せることは、学者がジョブ・マーケットで有益なポストを得るための重要な手段になっている。
社会にどれだけ貢献できるかという発想で論文を発表している研究者は、非常に少ないのが現実です。」

「(細谷さん)・・・本を書いたり、テレビに出たりすると、研究をおろそかにして遊んでいるように見られてしまう。だけど、閉じこもっているのは不健全だし、むしろ自分の研究と外の世界とをつなげることに意義があると私は思いますよ。」
この連載について
政治、歴史、遺伝学からAIまで、各学術分野の研究は、ビジネスにも有用な知見を提供する。しかしその最先端では、むしろ「わかっていないこと」の方が多いはずだ。そこで本企画では経営学者・入山章栄氏が、各分野の最先端の研究者と対談。それぞれの学問はいま「どこまで何がわかっていて」「逆に何がわかっていなくて」「ここから何をやろうとしているのか」を議論し、「知のフロンティア」からビジネスパーソンが学ぶべきことをあぶり出していく。