集団の知:ザッカーバーグもジョブズも1人では成功できなかった
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不確実性のある環境において,一つの背景を持った一人の人間が一つの考え方で最善と思って下した判断は最適解ではない場合がある.何か環境が変動すると間違った方向に振れる可能性が高い.一方,そのような環境下では,多様な背景の下に多様な最適解を得て,その中から不確実性の変動において最も変化しない解を選ぶのが良い.これは数理計画法のなかの「ロバスト最適化」と呼ばれている概念である.
たぶん,ビジネスの世界でも,先行きが不透明な新しいビジネスを起業する局面,不確実性の高い環境下で重要な何かを判断する局面において,集団の知識をうまく活用することで,その集団の構成メンバーの個々の判断より優れたものが得られるはずです.
ホンダ = 本田宗一郎 + 藤沢武夫
ライフネット生命 = 岩瀬大輔 + 出口治明
みたいな.「農業に従事する人なら誰でも、種を蒔いてその成長を見守ることはそう難しくないことを知っている。大変なのは、畑を耕し、種を蒔けるよう準備することだ。科学や産業において『畑を耕す』のは集団だが、世の中はたまたま成功する種を蒔いた個人ばかりを評価しがちだ。種を蒔く行為には必ずしも圧倒的な知性は必要ない。種が大きく育つ環境を整えることにこそ、知性が求められる。科学や政治、ビジネス、日常生活の分野において、われわれはもっと集団の功績を評価するべきなのだ。」(記事引用)
リーダーシップ教育全盛の米国で、フォロワーシップの重要性を最初に指摘したのが、カーネギーメロン大学のロバート・ケリーだった。彼は、組織パフォーマンスへの貢献度はリーダーが約2割で、フォロワーが及ぼす影響力は約8割という調査結果を発表している。
そもそも、リーダーは単独で存在できない。フォロワーが最低1人存在してはじめてリーダーとなる。つまり、チームが組織パフォーマンスの基本単位ということ。フォロワーの力を引き出すのがリーダーシップであるが、リーダーと他のフォロワーの潜在力を最大化するには良質なフォロワーシップが欠かせない。本記事が指摘する「「共有された知」(集合知を)最大化するのが21世紀型組織といえる。